IELTSでOverall:6.5を取るのに実践して有効だった18個のこと

IELTSの勉強法に悩まされる方は多いと聞きます。最近では対策本もたくさんでてきてますが、未だに本屋などのIELTSコーナーはとても小さいです。だからどうしたらいいか分からないと…。

僕自身、勉強を始めた時は、「英語苦手×IELTS意味分からない」で大混乱。

結果的に僕は、一般的に言われる”IELTS対策”というものは直前にちょこっとしただけ。代わりに、英語の基礎力アップを重視しました。そして2回の受験で、イギリスの大学進学(ファウンデーションコースですが)に必要なスコアは取れました。

 

では何がIELTSに有効だったのか?

 

今回は僕が高校1年から取り組んできたことを振り返っていきます。ただそれだけでは他の方には生かしにくいと思うので、どんな方でも自分の中でアレンジできるように、他の例や根本的なことも交えながら紹介していきます。

(おかげ様で、IELTS講師の方やブロガーのトイアンナ氏からも紹介していただいています!)

ちなみに僕のIELTSスコアは
1回目(高3、4月):

  • Listening : 5.0
  • Reading : 6.5
  • Writing : 5.0
  • Speaking : 5.0

2回目(高3、8月):

  • Listening : 6.0
  • Reading : 8.5
  • Writing : 6.0
  • Speaking : 5.5
    Overallでは5.5 → 6.5。以上を参考に記しておきます。

 

IELTSでOverall:6.5を取るのに僕がして有効だと思った18個のこと

初級編~まあすぐに始めれる~

どれも今すぐに始められます。が、実は最も重要な”IELTS対策”でもあります。

(1) 身の回りの物をすべて英語化する

イギリスの大学に行こうと決めたとき、真っ先にしたのがこれ。我が愛しのガラケーもiPod nanoもすべて英語化。Facebookも英語化すると、なかなか大変だった記憶があります。これで単語力が少しアップ。英語慣れもします。ちなみにGoogle検索もイギリス版にしちゃうと、日本語検索に影響がでたので、それだけはGoogle Japanを使ってます。漢字を打ち込むとよく中国語のサイトが出てきちゃうんですよね。

 

(2) 洋楽を聴く

とりあえず聴く曲もすべて英語化しちゃおうと、邦楽を聴くのをやめ、洋楽だけを聴くようにしました。邦楽はカラオケに行く時や稀に聴きたくなったときだけに限定。そして洋楽を聴くだけじゃなく、歌詞を見ながら唄ったり、歌詞の意味を調べたりして、単語力、英語のリズム感が上がったと思います。僕は洋楽を楽しんでいたので、ずっと続きました。というか、洋楽の方が詳しくなったかもというぐらいです。

他記事で洋楽を使った勉強法、楽しみ方も紹介しています。

洋楽は英語の勉強のためだけじゃない!イギリスの大学生の僕が洋楽を勧める理由(と英語の勉強に活かす方法も紹介)
こんにちは、イギリスで大学生してるわたぽんです。 洋楽を使って英語の勉強をしよう!とはよく聞きますが、僕はその言い方が嫌いで...

 

(3) 好きなことのニュースを英語で読む

大好きなF1のニュースを、一時期すべて英語で見てました。よく使ったのはESPN F1F1ニュースサイトです。こちらは日本語、英語の切り替えができるので、どうしても混乱したときは切り替えたりしてました。ここで重要なことは、「自分の興味あることを英語で読んでみる。」です。サッカーが好きならサッカーニュースを英語で。車が好きならカーディーラーの英語サイトをくまなく読んでみる。これで確実にリーディング力、単語力がつきます。他にもイギリスの大学について英語でもめちゃくちゃ調べましたね。”好き”や”興味”の力はすごいです。

学校の英語が面白いわけがない!好きなことをやって英語を学ぶススメとそのヒント
「英語、嫌いですか?」 こんにちは、イギリスで大学生してるわたぽんです。 僕は英語大っ嫌いでしたよ。「英語なんて喋れなくて...

小説家の村上春樹氏は、高校のときに片っ端から英語で小説を読み、いずれ英語で読むのが苦にならなくなったと著書で綴ってました。本好きで、海外の著作にも興味があったからこそ自然にできたのでしょう。(僕にはとても…笑)

 

(4) 要約・意見文を書いてみる

よく英語日記を書こう!とありますが、IELTSへの効果は薄い。どうせならIELTSのライティングを意識して、「要約」や「そのテーマに関する自分の意見」を書いてみましょう。僕は最初は意識してなかったのですが、高校の英語の課題で、よく習ったことの要約をさせられてました。その日英語の授業で学んだことなら、割とまとめやすいですよ。もしくは(3)と組み合わせて、読んだ情報を自分の手で英語でまとめてみるのもアリ。慣れたらIELTSライティングのTask2のように、意見も述べてみましょう。イティング対策に抜群の効果を発揮します。

 

(5) 会話フレーズを覚える

単語ばかりでなく、「フレーズ」を覚えていきましょう。”Could you do me a favor?(頼みごとしてもいいですか?)”とか”Sounds great!(いいね!)”など。IELTSのスピーキングはまるで通常の会話のよう。自然に言えるフレーズを増やしておくと、とても対応しやすくなります。覚えるときは自分であまり取捨選択しないように、丸暗記でいいんです。英語苦手なら、フレーズの暗記から入るといいですよ。「英語で英語を覚える」という感覚は、ある程度覚えてからで。

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(6) ライバルを見つける

人は競うと強くなる。定期的に結果を競えるライバルを見つけましょう。僕の場合は高校の同じクラスの人。そいつには絶対負けるもんか!!と、執念燃やしましょう。

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洋画を英語音声、英語字幕で見るのも良いですね。僕はめんどくさがってやりませんでしたが。

(追記:英語で映画やドラマを見るのをイギリスの大学へ来てからやっています。効果抜群です。超おすすめ。)

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中級編

実は初級編は、全て英語の基礎力を上げる方法。IELTSに特化した勉強本なんかじゃない。でも、英語の基礎力を養うのが、最良の対策になるのです。

ではでは中級編。もう少し高度な内容に、あるいはより実践的に…。

(7) NHKラジオで英語の勉強

以前書いたNHKラジオを使った、効果的な英語勉強法のページをご覧ください。そこにでてくるディクテーションは特に、IELTSのリスニングパートででてくる書き取りの問題に有効です。

NHKラジオ英会話を使った、効果的な英語勉強法
こんにちは、イギリスで大学生してるわたぽんです。 本日紹介するのは、高校のときに英語の先生に教わった勉強法です。 僕だけで...

 

(8) 海外生とメールやり取り

今思えば、海外の学生とメールやチャットのやり取りをしたのは、会話力や単語力、文章組み立て力を上げるのに良かったなと思います。「そんな身近にチャットできる海外生いないよ」という方は、例えばTwitterで海外の人と関わってみたりしてみては?ネットがあれば、英語ネイティブを探し出すことは難しくはありません。

「読んで分かる」と「実際に使える」は違いますよ。

英語学習者は「読んで分かる」と「話せる」の違いが分からないと一生話せない
こんにちは、サウサンプトン大学生のわたぽんです。 イギリスの大学に行くために必死で英語を勉強していた高校の頃。英語の先生が言...

 

(9) 準備に時間制限を設けて、1分間の即席プレゼンに挑戦

準備時間1分!などと決めて、その間にある事柄についての1分間プレゼンを考えてみる。そして1分たったら、たとえ準備が万端でなくてもその事柄について話し出す。途中で何を言えばいいか分からなくなって当たり前です。その1分間のプレゼンで、もがき苦しみましょう。できれば他の誰か(例えばネイティブの先生)に聞いてもらったりすれば、より良いです。(僕は授業でやらされてました。)これはほぼ丸ごとIELTSスピーキングのPart 2に役立ちます。というか全く同じことですよね笑

 

(10) TOEFL iTP対策の単語を暗記した

学校でTOEFL iTPというやつを受けさせられたのですが、夏休みの宿題などでよく、TOEFLのための単語を覚えさせられました。こちらの本です。

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効率は少し落ちるのかもしれませんが、TOEFLでもIELTSでもおおむね似たような単語が出てきます。測られるのは同じ”英語力”ですから。TOEFLでは専門用語もよく出ますが、IELTSには一般的な単語だけやっとけば十分でしょう。IELTSで専門用語が出てくることは、あまり多くありません。出てきたら推測できるようにすればいいんです。イギリス英語が~などもあまり気にしなくていいですよ。イギリス英語かアメリカ英語かなどは、基礎となる英語力をつけてからちょっと意識すればいいです。

 

(11) 言い換えを意識する

いつも他のフレーズ、単語で言い換えができるかを考えるくせをつけましょう。「同じ表現ばっかとかダサい、頭悪すぎでしょ。」と思うぐらいの気持ちで。ライティング、スピーキングのレベルを上げるのに役立ちますよ。

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ラジオ英会話は本当に効果的ですよ。

 

上級編

正直、誰にでもできるものじゃないよなとは思っているものもあります。が、一般的に”IELTS対策”と言われているものも、実はここに含まれます。

 

(12) 研究発表をした

僕の場合、これはとても特殊な体験でした。高校で課題研究をやったうえで、それを英語で発表しなければいけなかったのです。しかも数学(笑)英語で約10~15分の原稿作り、スライドやポスター作り、プレゼン時の発音矯正など、英語を使うという意味では最高のトレーニングになりました。

これをもっと一般的に見ると、例えば自分の好きなことに関して、10分ぐらいのプレゼンを想定してみるのが良いのではないでしょうか。(9)では英語プレゼンの俊敏力を鍛えますが、こちらではもっと長い時間をかけて、じっくりと文章作りなどをしていきます。ここでも(11)の言い換えを意識しましょう。自分で最高の文章が作れたと思えば、それを実際に声にだしてみるとか。ネイティブの先生などに発音や文章をチェックしてもらえばいいでしょう。最初は原稿が真っ赤になるほど訂正されます(泣) まあ時間があればやった方が良い、という感じですね。効果は確実にあります。

 

(13) TOEFL iTPを受験

高校で定期的にTOEFL iTPを受けさせられたのですが、それが良い英語力測定の指標替わりになりました。指標替わりに使うにはTOEFLがベストですが、英検でも基礎英語力がどれだけあるかの参考にはなると思います。IELTSあまり受けたくないですもんね。ぼったくりかと思うほど高いので。

 

(14) 日本語の対策本を1冊だけ買ってみる

IELTSがどういうテストなのかを知るために、日本語で書かれた対策本を1冊だけ買って、やりました。やったといっても、自分で何が必要か取捨選択しながらです。これをやるのはある程度の英語の基礎能力がついてから。実際、買ったのは高2の冬の終わり。つまり、最初の受験直前に初めてやったって感じ。

利用したのは新セルフスタディ IELTS 完全攻略。

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全体をカバーしてますが、特にライティング、スピーキングに力を入れたい方へ。

 

(15) 公式問題集をやってみる

IELTSにはケンブリッジ出版がだしてる、公式問題集があります。対策としては十分かつ必要な物でしょう。正直この本だけでもいいです。

Cambridge IELTS 13 Academic Student’s Book with Answers with Audio: Authentic Examination Papers (IELTS Practice Tests)

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高いので、自分で新品を購入しなくていい方法を模索できるといいですね。僕は学校で英語科に買ってもらい、それを借りていました。僕しか使わなかったので、独占状態です。笑 (14)の本で対策して、公式問題集で力試し&分析という形を僕は取りました。

英語学習本の買いすぎには注意しましょうね。”最低限”でも”毎日”やれば身に染みていきます。

【注意】英語勉強のために本を買いすぎる病が流行しています
こんにちは、イギリスで大学生してるわたぽんです。 英語の勉強を始めるぞ!となったら、まず"本を買いに行く"人が多いんじゃないで...

 

(16) SI-UKのIELTS模試に参加

イギリス留学エージェントであるSI-UKが、無料でカウンセリングとミニIELTS模試をやってくれました。これに行ってみた感想は、特にスピーキングの練習に役立ったと思いました。本番と同じ形式のスピーキングだったので、どんな感じかイメージをつかむのには完璧でした。今でもやってるようです。今では2000円(税抜き)かかるそうですが…。

http://www.ukeducation.jp/language-centre/ielts-practice-test/

 

(17) Science Fairに参加した

海外生とやりとりが多くできたScience Fairは、英語のスピーキング練習に最適でした。

日本最大のScience Fair "Japan Super Science Fair"とはどんなイベントか?
Japan Super Science Fair(JSSF)について、知ってる人は少ないでしょう。 JSSFとは立命館高校が主催する、Science Fairのことです。 ...

しかし多くの方は同じことを実践できないと思います。そこでここから学べることとしては、英語を話す機会をなるべく多く作れるように頑張るべし、ということです。自分の街ではどうすれば海外の人と話せるか、考えてみてください。大都市なら比較的容易に、英語スピーカーと話せますよ。例えば京都駅の観光案内所で、アクションを起こしてみるとか。

 

(18) テスト直前にイギリスに行った

正直、これが最も影響が大きかったことは否定できません。2回目の受験前に3週間、イギリスに研修で行ってました。特にスピーキングには効果バツグン。ここから言えるのは、IELTS受験前1ヶ月ぐらいまでの過ごし方で、結果での影響も出る、ということ。IELTS受験日が近づいてきたら、英語を話す機会を増やす、毎日BBCラジオを聴くなど、意識してみましょう。

 

 ☆おまけ☆

IELTS受験は最低でも2回は予定しておくといいかなと思います。1回目で最高の結果をだすのは難しいです。(特に僕は緊張に弱いので。)1回目は目標スコアを狙いつつも、あくまで練習、慣れるためと思っておきましょう。個人的には値段が一回25000円ぐらいすることも踏まえ、2~3回で結果を出すようにするのが良いと思います。

 

 

大切なのは基礎力、実践、そして自分

IELTSの対策は本を買ってやるだけじゃなく、基礎的な英語力を鍛えるのが大事、ということです。そして受験英語ではなく、実際に話す英語です。

特に上級編では、他の方には真似できない事柄も多くありますが、すべての事例から学べることはあると思います。

 

また、僕が思いついた例以外にも、考えてみてください。というのも、重要なのは自分が楽しんでできるかどうか。

僕がIELTS受験のために勉強してたのは、2012~13年頃。でも2018年現在であれば、例えばスタディサプリ ENGLISHというのが出ています。リスニングに効果的な学習法「ディクテーション」なんかが、今じゃスマホで気軽にできる。 人気ゲーム制作会社が考えたドラマ形式レッスンにもなっていて、比較的楽しんでできる学習法。

スタディサプリ ENGLISH

英語学習の新定番!スタディサプリ ENGLISH 日常英会話からビジネス英会話まで全部これ1つで完結!

自分が、これならやりたい! 好きなことを利用して対策したい! と思えることが大切。そうすれば、自ずと英語学習時間も増えるし、伸びやすい。僕が取った学習法も参考に、ぜひ自分なりにアレンジしてみてください。

ではでは、IELTS対策、頑張って(楽しんで)いきましょう!

 

以上、わたぽんでした。ほなね!



わたぽんの簡単な自己紹介

わたぽん(@wataponf1_uk)
高校生の時に「F1マシンをデザインしたい!」という夢を抱き、F1の中心地:イギリスへ。サウサンプトン大学で宇宙航空工学を専攻中。未熟で失敗ばかりするも、その度に這い上がってきた。そして渡英4年目には、念願であったF1チームでのインターンも獲得。自分と未来を信じて、夢は叶えられると証明したい。詳しいプロフィールはこちら

ブログ「わたぽんWorld」について

僕、わたぽんの「F1のエンジニアになる」という夢を叶える道を綴るブログ。2014年に運営開始。夢に近づけば近づくほど、更新頻度が減っていきます。
テーマは夢とイギリス留学。僕の生き方が励みになると言っていただくことが増えてきて、とても嬉しいです!

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Comment

  1. こんにちは。記事を読みました。IELTSを教えて長いですが、この記事は本当に役に立つと思います。特にIELTSの勉強に取り掛かる前の英語力を伸ばす、というところから始めているのが他には無いところですね。上級編の最後に公式問題集があるのが面白いと思いました。もっと日本でIELTSが広まればいいなと思っています。これからも記事楽しみにしています^ ^

      • watapon
      • January 12th, 2016

      kumikoさん、コメントありがとうございます。
      書いてる時は自分のやり方を人に押し付けたくなくて、ただ自分がやったことを書き連ねただけで役に立つか心配でした。なので「役に立つ」と言ってもらえ、とても嬉しいです!
      これは僕だけではなく、高校の英語の先生にも協力してもらえたおかげです。IELTS、日本ではまだ知名度は高いと言えませんね。

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プロフィール

わたぽん(@wataponf1_uk)

高校生の時に「F1マシンをデザインしたい!」という夢を抱き、F1の中心地:イギリスへ。サウサンプトン大学で宇宙航空工学を専攻。そして渡英4年目には、念願であったF1チームでの1年インターンも獲得。現在は卒業し、日本でF1から離れ生活中。 詳しいプロフィールはこちら


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