ケンブリッジ卒業生に聞いた、海外でも通用する大学生活論がためになる
こんにちは、イギリスで大学生してるわたぽんです。
先日、イギリス・ケンブリッジ大学院の卒業生とお話しする機会がありました。そう、あの世界トップにも輝く名門校、ケンブリッジ。いくら大学名で人を判断できないとは言え、ケンブリッジともなれば思わず「ぐぬぬ…」と唸ってしまいます。
この方(Aさん・仮名)に聞いた、大学・大学院での生活に関する話が、かなりためになったので紹介します。
あくまで海外の大学・大学院に進学した留学生を念頭に置いていること、そしてスペイン風バルでの会話がなされたことを覚えておいてください。ですが、日本の大学生でも十分参考になるはずです!
コネの重要性を侮ってはいけない
「コネは結構重要なものですよ。」
と何度も聞きました。
コネは時によっては否定されがちなものですが、自分の夢を叶えるため、目標を成し遂げるためには、コネが鍵を握ってくることもあります。
コネとはすなわち、繋がり・助け合いの一種とも言えます。政治家がコネで…なんて聞くと胡散臭く感じますが、仕事で独立したときに知り合いが仕事を紹介してくれたり、友達と新しい事業を展開することになったりするのも、コネの一つです。誤解を恐れずに言えば、能力のない人でもコネで生き延びていくこともできますよね。
だから、「大学生の時からイベント等に顔を出しておくのは良い」とのこと。
意識高い系と呼ばれる人に多い学生ながらイベントによく参加する現象ですが、方向性として間違ったことではないようです。
ちなみにAさんによると、ケンブリッジの良いところは、「世界規模のコネを築けること」だそう。なんせ、ケンブリッジは世界中のトップクラスが集まる場。他とは一線を画しています。東大だって、所詮日本のトップしか集まらない場所ですからね。
しかし注意が必要なのは、「薄っぺらいコネばかりあっても仕方がない」ということ。
「クラスメートってだけの人より、一緒によくパブに行って語り合った人の方が、助けてやろうって思うでしょ?」
には頷けました。
もちろんコネばかり考えて行動していては相手にも見透かされますが、自分の場所選びの際に意識することは大切です。そして薄っぺらい関係ばかりよりも、関係の深い人がどれくらいいるかの方が重要性が高いです。
大学はある意味、リスクのない最高の場だ
社会で働いた経験の少ない学生には、働き出してからの世界に比べて大学が良い場所だなんて、理解しにくいことかもしれません。
起業家に憧れる人などからは、「大学は意味のないところ」というレッテルを張られたりもします。
しかし、「大学なんて最高の場だよ。リスクないんだから。働き出してみたら分かるよ。」とAさんは話していました。
社会に出たら一つの失敗でお金が尽きたり、会社をクビになったりしますが、大学での失敗なんてたかが知れています。それに、真の意味での責任を負わなくてもいい立場であることが多いから、社会人では失敗や恥を恐れてやりにくいことでも、大学生なのを良いことにどんどん挑戦できます。
「大学は意味ない」と言うのは自由だけど、実際に大学に所属しているのだったら、その立場を活かしてどんどん挑戦すべきでしょう。
「いかにサボれるか」が大切?
ケンブリッジともなれば、課題や予習が多すぎて、とてもすべて完ぺきにやり通すことは難しい。Aさんに言わせると、
「あえて一人では全部できないようになっている。」
だそうです。だから、「いかにサボれるか?」が大切になってくると話しておられました。サボるというのも悪いイメージがある言葉ですが、ようは割り切りが大事だということです。
例えばグループプロジェクトを進めるときに、自分でなんでもかんでも手を出していくと、簡単に時間が足りなくなってしまいます。
だから、“やらない”と決めた部分には一切手をつけず他の人に任せることも必要になってきます。その代わり、他の部分で”やる”と決めた部分は、周りにさすが!と言われるように極める。そのバランスでプロジェクトを進めていけばいいのです。
実社会でも、社長がすべてに首を突っ込んでいては、時間も足りないし動きも遅くなってしまいます。だから、最低限の理解はしておきつつも、あとの決定は部下に任せるのが良いと言われてますよね。
各教科についても、似たようなことが言えるでしょう。もちろんAさんも、「奨学金などで学年トップを目指すなら話は別だけど。笑」と話してましたが。
“サボること”については、次の項目にもつながります。
専門以外は誰かにサポートしてもらえばいい
サボれば良いと言われても、それだとできないことの多い”使えない奴”になるんじゃないか?と思う方もいるでしょう。
でも実際は逆。
得意分野がハッキリしている方が、少なくとも特定分野においては、”使える奴”になります。そして専門以外のことについては、「周りの誰かにサポートしてもらえばいい」のです。
周りの誰かとは、つまり「コネを使え」ということ。身近な例で言えば、おいしいラーメン屋を見つけたい時に、自分で探して口コミを考察して試してみるよりも、ラーメンにめちゃくちゃ詳しい友達に聞く方が早いし楽ですよね。アマチュアがせかせか頑張るよりも、プロに尋ねる方が良いモノに当たる確率も高いです。
逆に自分が会計の専門であれば、そのラーメン好きの友達がラーメン屋出したいと言った時に、会計のことで手伝ってやればいいのです。
こうやって、お互いの得意分野を活かしつつ、不得意分野をカバーし合って生きていけばいい。全部完璧にしようとすると、それはケンブリッジの課題と同じく、「全部できないようになっている」ので、タイムオーバーになってしまいます。
日本人に多いスロースターターは海外では通用しない
次に、日本人に多い「スロースターター」についても言及されていました。
日本では、最初は周りの様子を伺って、後から追い上げていくという「スロースターター」が多いとのこと。長距離走の最後の追い上げのようで、かっこよさも感じますよね。最初っから変に目立つのも防げ、周りに合わせたい日本人の一般的な感性にも合っています。良いですよね。
「これが海外では通用しない」という点を除いては。
どういうことかというと、スロースターターは最初に目立たないからダメなんだそうです。
日本ではスロースターターでも特に悪いことはありませんが、海外では最初の時点で、「なにもできない無能な奴」という印象を与えてしまいます。(海外と言っても、あくまで欧米を中心に話していることはご了承ください。)
それよりも、初めに頑張って「こいつなんかすげーぞ?!」という印象を周りに与えたり、「数学ならこいつに聞いたらなんとかなりそう」と思わせておく方が、後々便利です。
なぜなら、後で適当にサボっても、許されてしまう空気感を作りだせるから。
もちろんずっと頑張っていることも大切ですが、「楽して生きたい」と思うなら、少なくともスロースターターは良い選択肢ではなさそうです。それに、ずっと頑張ると言っても、息抜きは大切ですからね。
留学生こそ実力で勝負できる
最後に、留学生については就職がどーのこーのと言われてますが、Aさんからすれば、「留学生こそ実力で勝負できる最高の立場」だそうです。
例えば日本では、「海外の大学に行ってました。」なんて言うと、「お、ナンダナンダ?」となります。相手の気を引けば、そこからは自分の実力で勝負できます。
日本の大学だと、大学名言っただけで門前払いされることもありますから。
起業する場合でも、ファウンダーが海外の大学卒業したとなれば、目に止まりやすい点はあります。(それがすべてではありませんが。)
そして海外では、最初はキツイものがあります。留学生が現地で仕事をゲットするのは大変です。
だから、とりあえずは”場所に残る”ことを優先して、働き先の選り好みはしないようにする。そうしたら、後はどこの国であれ実力があれば、周りから「なんかすごい日本人いるらしいぞ。」と声がかかるようになります。
留学生であれば、最初の足がかりとして現地の”どこか”へ就職することは、少なくとも日本の大学を卒業して海外で就職しようとする人よりは有利。
海外の大学行ってるからと、就職で悲観的になることはないですね。
わたぽんのまとめ的なにか
通して振り返ってみると、「いかに楽して、良い生活ができるようにするか」について、一貫した姿勢が見られました。
“楽”なんて考えない方ならどうでもいいことかもしれません。しかし、できれば”楽したい”と思う人がほとんど。一つの大学生活論として、とても参考になると思います。
以上、わたぽんでした。ほなね!
わたぽんの簡単な自己紹介
わたぽん(@wataponf1_uk)
高校生の時に「F1マシンをデザインしたい!」という夢を抱き、F1の中心地:イギリスへ。サウサンプトン大学で宇宙航空工学を専攻中。未熟で失敗ばかりするも、その度に這い上がってきた。そして渡英4年目には、念願であったF1チームでのインターンも獲得。自分と未来を信じて、夢は叶えられると証明したい。詳しいプロフィールはこちら
ブログ「わたぽんWorld」について
僕、わたぽんの「F1のエンジニアになる」という夢を叶える道を綴るブログ。2014年に運営開始。夢に近づけば近づくほど、更新頻度が減っていきます。
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