【学生フォーミュラ】イギリスチームはどんな感じ?走行テストの様子
こんにちは、イギリスで大学生してるわたぽんです。
日本人初…なんて狭いことをイギリスで言うのもなんですが、多分日本人で初めて、イギリスのFormula Studentマシンの走行テストへ帯同しました。
走らせたのは、2015-16年(昨年)型の車。愛称:Stag 3。
サウサンプトン大学のチームにとって、4年目の車です。昨年はトラブルでイギリス大会は走れず、チェコ大会では最終レースで半分まで走って壊れた車です。僕が担当してる空力は特に何もしてないのですが、エンジンやサスペンション担当の人たちは、修復と事前テスト頑張ってました。
そうして迎えた走行テスト日の事、写真と一緒にちょっと綴ってみます。イギリスの学生フォーミュラチーム…にしては若いし参考になりにくいかもですが、ふーん…と思いながら見てください。
イギリスらしい天気
1月31日。
後期セメスターに入って二日目、いきなり講義を休み、ガレージに集まります。
天気は雨。予報も雨。降ったりやんだり。雨脚はそんなに強くない。そして時々やむ。ちょっとだけ。そう、これがブリティッシュウェザー。
僕は勝手に、ブリティッシュウェザーを二つの意味で使ってます。
一つは天気がちょろちょろと変わりやがるという意味で。浮気性なんです。
もう一つはよく雨が降るけど、そんなに強くないという意で。
晴れ空こそ見せなかったものの、まあまあ、イギリスらしい一日でした。(やれやれ)
朝から大学から借りてるトラックと、メンバーの車に荷物を詰め込み、出発。
行先は、Thorney Island。
そう、島。
実はRoyal Air Force(RAF:イギリス空軍)が使ってる滑走路(基地)を借りてテスト。撮影禁止スポット多かったので、適当に車の写真の挟みます。
どうやってそんなところと契約取り付けたんやろう…。
滑走路でテストという、まるで某BBC有名番組”Top Gear”のようなことをしたのですが、車を整備したりするためのテントが必要です。今までは簡易テントしかなかったのですが、今年はちょっと訳が違うようで…
大学から借りてるトラックから、良い物が出てきました。おかげで雨に濡れずに作業できます。
しかも…
トラックの中はこんな感じ。
キッチン、パソコン、高性能ビデオカメラ(追跡機)が揃った空間。設備、整ってます。
だからでしょうか、ベーステントのセットアップが終わった頃、一人のイギリス人が「さっむ。紅茶のもーぜ!」と、自分の車から湯沸かしタンクを取り出してきました。
お湯が沸いた頃、ぞろぞろと集まりだすイギリス人チームメイト達(全員じゃなく、だいたい1/3~半分くらい)。どこかから紅茶パックを持ってきて、朝買ったコスタコーヒーの紙カップに紅茶を淹れてます。
紙カップなんて持ってきてへんな~残念。と思ってたら、一部メンバーはマグカップを手に並んでます。もしや、あの快適トラックにあるのか!と思い聞いてみると、
「家から持ってきたで」
「なんでお前マグカップ持ってきてへんの?」
と、さも当然のことのように答えるチームメイト達。
「いやなんで滑走路にマグカップ持ってきてんねん」
「運転もするの?」
フォロワーさんから来た何気ない質問。僕はデザインや製造でFormula Student(学生フォーミュラ)に関わってますが、まぎれもなく、運転して速さを競うのも学生です。
多分、ヨーロッパ、特にイギリスチームの強みの一つは、速いドライバーが揃いやすいってことでしょう。
今年はプロラリードライバーもチームにいるのですが、プロゆえ、規則で大会では走れません。しかしアマチュアでも、同等に速い人がいます。
でも走行テストでならプロが運転してもいいので、彼にも走ってもらい、データを集めました。
ちょっと走っては、戻ってきてフィードバック。そして少し修復だったり、セッティングチェンジ。今まであまり多く走れてなかったこの車です。ウェット走行だったとはいえ、データをたくさん集めることができました。
空力に関することと言えば、リアウィングを(ほぼ)外してみました。
ん、どこかで見たことあるなこの感じ…と思ったら、
Can(-am) you spot the difference? pic.twitter.com/j5ftlU5Yo6
— Southampton FS Team (@SUFST) February 1, 2017
チームがツイートしてました。60年代のレースカー。退化させてしまった。汗
ちなみに、チームで非公式にカメラマンやってます。サーキットでレース写真が撮りたくて買った300mmまでいける望遠レンズ。ここにきて役立ってます。
Nikon 望遠ズームレンズ AF-S DX NIKKOR 55-300mm f/4.5-5.6G ED VR ニコンDXフォーマット専用 新品価格 |
チームのウェブサイトには僕の撮ったここにはあげきれない写真の他、ちゃんとプロが撮った写真もあるので、ぜひ立ち寄ってみてください!
わたぽんのまとめ的なにか
どうも滑走路だか空軍だかとの契約はうまくいってるようで、また近いうちに新たな走行テストができそうです。やっぱり車は走ってる時が一番かっこいい。楽しみだぬ。
(最近全然更新できてなくてごめんなさい、二年生は忙しいですね(´・ω・`))
以上、わたぽんでした。ほなね!
わたぽんの簡単な自己紹介
わたぽん(@wataponf1_uk)
高校生の時に「F1マシンをデザインしたい!」という夢を抱き、F1の中心地:イギリスへ。サウサンプトン大学で宇宙航空工学を専攻中。未熟で失敗ばかりするも、その度に這い上がってきた。そして渡英4年目には、念願であったF1チームでのインターンも獲得。自分と未来を信じて、夢は叶えられると証明したい。詳しいプロフィールはこちら
ブログ「わたぽんWorld」について
僕、わたぽんの「F1のエンジニアになる」という夢を叶える道を綴るブログ。2014年に運営開始。夢に近づけば近づくほど、更新頻度が減っていきます。
テーマは夢とイギリス留学。僕の生き方が励みになると言っていただくことが増えてきて、とても嬉しいです!
Comment
No trackbacks yet.
No comments yet.