友達と?見知らぬ人と?イギリスでのシェアハウス探しは一筋縄ではいかない!後編

友達と家探しを始めたものの、1人ぬけて4人になった多国籍グループ。イタリア人とリトアニア人と共に、家探しは続いていきます…

登場人物
僕(日本人)、I君(イタリア人)、L君、T君(共にリトアニア人)

家探し前半戦はこちら:友達と?見知らぬ人と?イギリスでのシェアハウス探しは一筋縄ではいかない!前編

 

家、見つけた?

見つけました。大学から徒歩5分、スーパーのすぐ近く、家賃は高くなく、仲介料もなし。どうやって見つけたのか少し振り返ってみます。

5人から4人に減った段階で、僕達はあることに気付きました。みんながどんな家を求めているのか、条件に気付いてないんじゃないか?と。なぜ半月もそれを知らずに家を探していたのでしょう。各メンバーの家に求める条件をまとめてみました。

僕「大学から徒歩5~10分以内。月350ポンドまでが基準やけど、まあそこはフレキシブルに。キッチン綺麗だといいな。」
I君「週70ポンド以上じゃないと信用できひん。少しぐらい高くても、クオリティが高ければおk。ダブルベッド必須。庭ほしい。トイレは2ついる。」
L君「週75ポンド以下でないと無理。ダブルベッド必須。」
T君「(彼女と寝るため)ダブルベッド必須。週75ポンドまで。」

いやおまえらなぜそんなにダブルベッドが欲しいねん。笑
彼らが主張するには、シングルベッドでは体の大きい僕達には窮屈、らしい。うーむ、たしかに僕以外は180cm越えで、内2人はバーベル上げ100kg越えの怪力野郎だから仕方ない。まとめると、

「週70ポンド~75ポンドで、最低3つのダブルベッド付き、綺麗なキッチンがあって、庭があって、トイレは最低2こあって、しかも大学から徒歩5~10分以内。」

…無理やろ(笑) 基本的に大学の近くは高く、家が綺麗でも高く、庭があっても高く、トイレの数が増えても高くなる家を、それなりに安めの値段で見つけようというのです。

 

無理だと思っていたのですが、見つけたのが冒頭の家。月325ポンド(週約75ポンド)、ダブルルーム3つ、シングルルーム1つ、庭つき、トイレ2つ、キッチンは綺麗で大学から徒歩5分です。エージェントも使わず、大学が協力しているネットサービス(Sasshと呼ばれる)を使って見つけたので、仲介料もなし。見つけた僕は、ヒーローインタビューされてもいいぐらいのレベル。

まずは家に実際に訪れて、大家さんから家の紹介。一つだけ部屋が狭いけど、良いかな?と大家さん。目線は自然と僕に向いてきます。一番小柄で部屋に対する欲求も少ない僕だから仕方ありません。キッチンやリビングも見て、この家にしよう!と話しは容易にまとまりました。あ、ちなみにT君は彼女といちゃついて家の視察には来ませんでした。笑

しかしまだまだ単純には物事は進みません。まずL君は、「ちょっと高くない?…」と言います。

僕「いや君の要求した週75ポンド以下やんか」
L君「いや違う。月325ポンドやから高い。」
僕「なんでやねん。週75ポンドにおさまるやん。」
L君「いや違う。(電卓で75*4=300と見せながら。)」
僕「一か月は28日よりも長いから、実際は300ポンドよりも高くなるよ?それ含めて計算してみ?」
L君「(カチカチ…73.38…)あ、たしかに一カ月31日で計算したら週75ポンド以下や。」

数字を少しごまかしつつも、なんとか説得に成功。しかし僕だって黙って小さい部屋をとるわけにはいきません。僕は感情に呼び掛けるように、「誰がいつも家探してた?誰がこの家見つけた?全部俺やろ?やのに一番小さい部屋に同じ金支払って住む?そんなんありえへん。交渉しよう。

その結果僕は、大家さんに小さい部屋の家賃を下げてもらうことを交渉する、友達に料理を作る代わりに食費は友達が払ってくれる、という2つの権利を獲得しました。結果大家さんは小さい部屋だけ月300ポンドに値下げしてくれたので、料理も好きな僕にとっては勝利の瞬間でした。

じゃあ後は契約を結ぶだけ。大家さんから契約書をもらいますが、Engineeringの生徒にはなにがなんだか分かりません。
サウサンプトン大学にはこういう生徒のために、無料で契約書のチェックをしてくれるサービス(大学生が主に家探しに奮闘する1月~2月以外の期間は分かりません)があります。そこに持っていき、契約を確認してもらうと、なんか怪しい部分がたくさん…I君によると、ペナルティーが多すぎるのと、あやふやな点が多いのが原因だそうです。

それをなおすために、再び大家さんと交渉。契約書の不明な点をすべて把握したI君が、次々に質問していき、なんとか解決することができました。

さあ、契約のときです。前払い金は最初の一か月分。(写真は実際の家の小さめの部屋です。正直十分な部屋かと…)

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裏切りは突然に

最終契約書を受け取り、あとは自分のサイン、前払い金、そして保証人となる親のサインをゲットするだけ。僕が家探しを始めてからすでに1カ月がたつ頃です。

長かった…

ついにこの長きにわたる死闘も終わるかと思うと、ほっと一息つけました…この言葉を聞くまでは。

「この家、高い。無理、払えない。」

L君は突然言い出しました。つい先日までんーおっけー!と言っていたL君が、急に払えないとか言い出しました。動揺。
それに乗じてか何なのか、T君も「前払い金払えへん。」とか言い出します。はあ?なんやて??

考えてみてください。家賃については既に解決していたはずで、事実、L君は今までもずっと大丈夫と言っていた金額です。前払い金については、いや、前払い金なしでどうやって家ゲットするねん!!って話しです。今まで何考えて家探ししてたんだこいつら。笑

2人のリトアニア人の突然の裏切りに、僕とI君はあたふた。特にT君は彼女といちゃついて家探しを手伝ったことがなかったのにこんなこと言うから、僕達もたまったものではありません。とりあえず2人で説得を試み、一度は”I convinced him”と自信満々にI君が言ったりしてましたが、結局失敗。なんで…なんでこのタイミングで…またふりだしに戻りました。

 

再び、1人で家探し

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1カ月たって得たものは、なにもありませんでした。それどころか、大量の時間を失っただけ。強いて言うなら、友達と話しあったり交渉したりしたときに今までにないほど必死に英語を使ったことぐらいでしょうか。

4人での家探しが幕を下ろしたとき、継続して住むための寮への応募は既に終わっていました。I君は運良く、高いけどまあクオリティも高い寮の部屋に空きがあることを知りそこに来年も住むことにしましたが、そんなお金のない僕は1人で、そう、最初の状態に戻り、家を探すことになったのです。

絶望感と共に、Facebookを見たり、Sasshを見たりして、僕はふと思い出しました。

僕のくせというか情報集めの手段で、ネットで調べつつも、知り合いやまわりの人に調べても納得がいかないことはガンガン質問する傾向があります。家探しのときも例外ではなく、以前に多くの人に質問していました。そしてその内の1人が、家に空きがあるけど住む?とオファーしてくれてたのを思い出しました。当時は4人で探していたので断ったのですが、1人になった僕に気にすることはありません。夜10時半、メッセージを送りました。

良い返事というのは早いもので、家にはまだ空きがあり、小さい部屋だけど家賃はなんと月250ポンドだと分かりました。写真を見る限りでも汚くない。翌日、家を訪れてみても、完璧ではないけど家賃の安さを考えると満足できるものでした。シェアメイトも、1人は同じファウンデーションをやってる人なので知っていて、他にも僕が専攻する予定のAeronautics & Astronauticsを専攻している一つ上の人だったりと、環境は良さそうでした。

そして重要なことは、大家さんが僕の知り合いだったこと。大学関係者の人なので、僕も知っていたので、家のことや契約のこともスムーズにまとまりました。さらに夏に日本に帰る間、荷物を預かっておいてくれることになりました!(通常、夏休みの間、契約の関係で家等に荷物をおけない場合は、Storage Serviceを利用して荷物を業者に預けなければいけないのです。)

 

おわりに

結果として、成功裏?に終わったのではないでしょうか。とてつもない時間を使い、労力を使い、英語を使い、結局身近なところで家を見つけたわけですが、良いところを見つけられたと思っています。まだ住み始めてませんが。。。最終結果は秋、サウサンプトン大学での2年目が始まるときに分かるとして…この家探しはほんとなんだったんでしょうか…

僕は多くのことを学びました。サウサンプトンでの家探しですが、他のイギリスの地域でも似たようなことが言えると思うので、他の記事にまとめました。(イギリスでシェアハウス探し、失敗しないためのポイント&注意点)イギリスでのシェアハウス探しについて情報を探しているのなら参考にどうぞ。

以上、わたぽんでした。ほなね!



わたぽんの簡単な自己紹介

わたぽん(@wataponf1_uk)
高校生の時に「F1マシンをデザインしたい!」という夢を抱き、F1の中心地:イギリスへ。サウサンプトン大学で宇宙航空工学を専攻中。未熟で失敗ばかりするも、その度に這い上がってきた。そして渡英4年目には、念願であったF1チームでのインターンも獲得。自分と未来を信じて、夢は叶えられると証明したい。詳しいプロフィールはこちら

ブログ「わたぽんWorld」について

僕、わたぽんの「F1のエンジニアになる」という夢を叶える道を綴るブログ。2014年に運営開始。夢に近づけば近づくほど、更新頻度が減っていきます。
テーマは夢とイギリス留学。僕の生き方が励みになると言っていただくことが増えてきて、とても嬉しいです!

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プロフィール

わたぽん(@wataponf1_uk)

高校生の時に「F1マシンをデザインしたい!」という夢を抱き、F1の中心地:イギリスへ。サウサンプトン大学で宇宙航空工学を専攻。そして渡英4年目には、念願であったF1チームでの1年インターンも獲得。現在は卒業し、日本でF1から離れ生活中。 詳しいプロフィールはこちら


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