コーラは良いけどシャーペン禁止!?サウサンプトン大学の定期テストの様子をお伝えします

こんにちは、テスト期間真っ最中のわたぽんです。テストてすとExamだー!とツイッターでは言ってますが、イギリスの大学のテストってどんな感じか、ちょっとイメージつかないですよね?基本の部分は同じなのですが、日本とは勝手が違う部分もあり戸惑いも。僕のいるサウサンプトン大学での”Exam”について、紹介します。

 

年に2回ある”Exam”

イギリスではテストのことを、”Test”とはあまり呼びません。”Exam”です。”Test”というと、小テストとかそっち方面の軽いチェックを主に意味するんですよね。Testは行くコースによっては毎週あったりしますが、Examはイギリスのどの大学でも2回に分けられています(ツイッター調べ)。つまりイギリスの大学は2ターム制です。

1月に最初のMid Term Exam

前期のテストはだいたい1月頃。2014/15年のサウサンプトン大学のスケジュールでは、1月12日~23日までの約2週間。そしてこのテスト期間前の最後の週は”Revision Week”と呼ばれ、該当科目では復習を中心にやってくれるのが基本です。ちなみに他の大学ではRevision Weekには講義が一切なかったり、試験期間が短かったり、少しずつ異なります。

5月頃に勝負のFinal Exam

しかし本当の勝負は5月頃にあるFinal Exam。1月のExamに比べ、Finalの方が試験科目はたいてい多くなっています。それゆえ、テスト期間も約3~4週間とられています。2014/15年のサウサンプトン大学カレンダーでは、5月18日~最長6月12日まで。しかーし、僕は6月はじめにはバルト三国へと旅立つ予定です。なぜか?

実は学部・コースによってテストの数、試験日が大きく異なります。だから試験が終わった人から夢のSummer Holiday!に入れるというのが多いです(試験後も実験がある場合もありますが)。僕が今現在いるファウンデーションコースでは4つの試験があり、最終日は5月28日。なのでそれ以降は夏休みなのです。日本へ帰ろうがブログを書こうがF1観に行こうが自由。この記事を書いてる5月23日現在、すでに全ての試験を終えた輩もいますけどね。てか試験自体ない人もいますけどね。9月後半の新学期まで4ヶ月近く、ホリデーなんですよ。Aerodynamics関連のコースでは試験が7つか8つあって死にそうと言ってるのに、なんたる差。

もちろんこれは目安であり、ワークショップ(就業体験)とかがあるコースは、1週間前倒しして試験が行われたりしています。大学によっては、試験期間も数週間の違いがあります。

 

試験当日・慣れないルール

サウサンプトン大学では、多くの試験は時間が2時間。9:30~11:30、14:30~16:30がよく聞く時間です。昼飯の時間とかぶってなくてよかったー。しかしどうも勝手が違う…試験当日の流れと興味深いポイントを紹介します。

試験当日のおおまかな流れ

試験当日はまず起床します。いやそこから?!すいません、朝食や気分の上げ方など色々省略して…試験会場につきます。「試験会場には20分前には着くように」と指示されてますが、10分前でも大丈夫そうです。人によっては1時間前に着いて、ひまだーとスナップチャット送ってくる変な奴も。

実は試験会場に早く着いても、入れさせてもらえないサウサンプトン大学。なんと、会場の外にたむろします。

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最も盛況のときはもっとさらに混雑。雨降ったらめんどそうやなーと毎度思うこの光景。僕は今のところなんとか曇りか晴れでやってきてます。

20分前というのは、試験会場にそいやそいや~と入ってく時間なんですね。と、ここで疑問。あの試験会場からスナップチャットを1時間前に送った奴はなんで入れたんやろ…早すぎたから?

試験会場に入ると、前とかにカバンを置いて、試験持込みが認められているものだけを手に自分の机に。席は事前に番号がふられていて、それを探すだけでもめんどうこの上ない。席につくと色々と名前とか学籍番号とか試験名とか書かなきゃいけないので、それらをガシガシと記入してきます。10分前とかギリギリに来るとこの事前に書く時間がなくなるから早く来いよって大学側も言ってるわけです。

試験中はまあ通常通りで、終わると解答冊子(用紙じゃない!)だけを監督官に渡し、その後は自由解散。ではでは、興味深いところを詳しくみていきましょー。

圧巻の試験会場:アリーナ

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これってふつうのことなんですかね?試験会場が巨大アリーナって。いつもはバドミントンコートが8つ余裕でとれる大学内のアリーナの一つが、試験会場へと化します。写真は試験だったので撮れてないですが、「圧巻」の一言。巨大な敷地に机が等間隔に騒然と並べられています。だから自分の席探すのめんどくさい(2回目)。
試験会場はアリーナ以外にも、通常の講義教室の長机、初めて入る見知らぬ自由部屋など、様々です。

シャーペン禁止、ペンのみ可

個人的に最も驚いたのは、試験に持ち込み可能なのは「ペン」であり、「シャーペン」や「鉛筆」ではないこと。最初は僕の理解不足かな?と思いイギリス人の友達に確かめてみると、いやシャーペンあかんやろ、ペンて書いてあるやんと言われたので、98.7%の確立でシャーペンアウトです。ペンだから書き直しできません。難しい問題のときは解答が荒れる荒れる。

プシュッ!試験中に聞こえる炭酸飲料の音

先日、試験中、数学の問題をわっせわっせと解いていたところ、遠くないところから「プシュッ」聞き覚えある音が。誘惑にかられ右方向にちらっと視線をやると、なんと缶コーラをガブガブ飲んでるではありませんか。あれ、コーラって持ち込み可やったかな、などと思いながらその場はスルーしようとしましたが、気になる。今までに日本で受けてきた試験って、持ち込み可の飲料は「無色透明の容器に入れられた水等」だったので、缶コーラには動揺を隠せませんでした。

追記:後日他の試験日には、ラベルの取られた透明なペットボトルのみと試験管が言ってました。あの缶コーラはなんだったんでしょうか…

生徒証、忘れんなよ!

試験中が始まると監督官が身分チェック。生徒証の他、持ち込まれた電卓をチェックすることもあります。まあ、当たり前か。

解答冊子は特別限定仕様

僕は高校のときに大学講義を受講する機会があったのですが、そこで受けた小テストでは少なくとも紙に書き込み。高校でももちろんテスト用紙に書き込み。
しかしサウサンプトン大学の(理系科目系)のテストでは、特別な解答用紙、ならぬ解答冊子がご用意されます。まさにテストのためだけに開発された、特別限定仕様のA4ート。そこに各大問につき基本1ページを割き、解いていきます。この解答冊子にはバーコードがあり、どの生徒のものか認識してるんですね。ちなみに何冊使ってもいいです。試験官を呼んだらめんどそうな顔してくれます。

ちなみに文系の学部に多いエッセイ形式の試験ではどうなってるのか、詳しく分かりません。聞いたらまた追記します。

トイレはいいお、手を挙げよう

安心してください。トイレは許されてます。突然の腹痛、怖いですよね。でもアリーナで試験の場合会場が広すぎて、トイレまでが遠い。笑

 

試験内容について

次は気になる試験内容について。どのような試験がイギリス、サウサンプトン大学ではなされているのか?あくまで理系のことを中心にですが、書いてきます。

試験形式は主に3種類

僕の知っている限りでは、試験会場にやってきてせかせかとやる試験には3つのタイプがあります。
1つ目は数学など理系科目に多い、問題をおりゃーっと解いていく形式。セクションが2つに分かれていたりして、まあ、解いてきます。注意する点は短いエッセイ問題?が多いこと。「○○の原理を述べよ」とか、「なぜこうなるのか?」という問題がきて、世界共通語の数式が役にたたないこともあります。しかも厳しい。
2つ目はエッセイ問題。文系科目に多い。2時間でなにかについての小エッセイを書くやつです。大変そう。僕はEngineering系のコースなのでないですが、これといったテスト対策がなく本番勝負の面も。
3つ目はプログラミングなどの実務系。てかプログラミングの例しか知らないですが。パソコン相手に、試験時間内に出題されたお題にそったプログラムを作るって試験です。プログラミングに関する本やノートにまとめた資料は持ち込み可と、僕の友達は言ってました。

持ち帰り試験もあり

エッセイ試験は他に、お持ち帰りしてするやつもあり。2日後までに○○に関するエッセイね~て感じの試験です。まだこれならなんとかなりそうと思うのは、やったことないからでしょうか。ちなみに僕のフラットメイトはこの形の試験を3つ持って帰ってきてました。

 

サポートも充実のテスト期間

ライブラリーは24時間体制

テスト期間の憩いの場、ライブラリー。勉強スペースがたくさんあるので、多くの生徒が足しげく通う場所。僕は人多いの嫌なんであまり行きませんが。
テスト期間あたりは、ライブラリーは24時間フルオープン。簡単なサンドイッチなども売ってるので、一日中こもることも可能です。サウサンプトン大学では、普段のライブラリーは夜12時に閉まります。それを考えるとまあ、よくやるな、と。

寮では寮生用の勉強スペース確保

ライブラリーは前途の通り、よく混雑します。人であふれかえります。いや渋谷には負けるけど。紅葉シーズンの京都にも負けるけど…
だから寮も負けじと、寮に入ってる生徒のために勉強スペースを寮内に確保します。24時間営業ではありませんが、部屋からすぐ行けるというのが良いですね。行ったことありませんが。

過去問はオンラインで自由に

サウサンプトン大学では、過去10年~15年ほどの過去問がすべて無料でオンラインでどのパソコンからでもPDFさえ読み込めれば見れます。ダウンロードできます。過去問ゲットに奔走していた日本で大学生やってる友達の話を聞いたとき、びっくりしました。
しかし問題もあります。それは解説が一切ないこと。解答はたいてい各モジュール担当の教授がアップロードしてくれるのですが、解答はたいていなし。だから過去問に頼ると、ギリギリのとこでどうやって解くねーーんと痛い目にあいます。

復習セッションもやってくれるかも?

過去問解説なし問題を解決してくれるのが、この復習セッションかもしれません。試験期間中には、講義やコースによっては復習セッションを別にやってくれたりします。分からない質問あったら教えるよーって感じのとか。だから分からない過去問の解説聞きにいけばいいんです。数問程度ならこれで大丈夫でしょう。丁寧な解説・フィードバックがもらえます。

アフターパーティーまでしてくれる笑

最後にこれは一般的ではない?と思うのですが、僕のいるファウンデーションコースでは、最後のテストが終わった後、約2時間程度のアフターパーティーが開かれます。といってもテスト終わったねーって言いながら、かるいスナックかじり、1年間お疲れと笑いあうだけの時間ですが。これが大学コース側主催というのがおもしろいなと。
そしてまあ夜は荒れる人、多いですね。どこかで飲んで、クラブにぱーっと繰り出す若者が多いです。

 

イギリスの試験、どう?

どうでしょうか。これがイギリス・サウサンプトン大学でのテスト、Examというものです。僕は日本の大学にはほぼ行ってないのできちんと比較はできませんが、いくつか勝手が違って最初は戸惑いもありました。でも試験前に前で待たされる以外は特に不自由なくやれるので、こんなもんかって思いながらやっていってます。

ではそろそろテストに備えて勉強に戻らなきゃ…あ、その前にF1見なきゃ…

てことで、以上、わたぽんでした。ほなね!



わたぽんの簡単な自己紹介

わたぽん(@wataponf1_uk)
高校生の時に「F1マシンをデザインしたい!」という夢を抱き、F1の中心地:イギリスへ。サウサンプトン大学で宇宙航空工学を専攻中。未熟で失敗ばかりするも、その度に這い上がってきた。そして渡英4年目には、念願であったF1チームでのインターンも獲得。自分と未来を信じて、夢は叶えられると証明したい。詳しいプロフィールはこちら

ブログ「わたぽんWorld」について

僕、わたぽんの「F1のエンジニアになる」という夢を叶える道を綴るブログ。2014年に運営開始。夢に近づけば近づくほど、更新頻度が減っていきます。
テーマは夢とイギリス留学。僕の生き方が励みになると言っていただくことが増えてきて、とても嬉しいです!

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Comment

  1. なんか日本の大学入試みたい…

    打ち上げも大学もちってのはいいですね、そういうケアが社会的にできてるヨーロッパらしいとこですね。

    テスト問題は過去問と関連はありますか? 類題が出るとか…

      • watapon
      • May 24th, 2015

      なはつきさん、コメントありがとうございます。
      大学受験はしてないですが、たしかに書いてみると似ているかも…笑
      この打ち上げは、今僕がいるコースだけかと思っています。来年以降もお楽しみにw

      僕のいるコースの理系科目では、過去問と似た問題がでることももちろんあります。そして最後の方の問題でちょっとひねるって感じが多いですね。

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プロフィール

わたぽん(@wataponf1_uk)

高校生の時に「F1マシンをデザインしたい!」という夢を抱き、F1の中心地:イギリスへ。サウサンプトン大学で宇宙航空工学を専攻。そして渡英4年目には、念願であったF1チームでの1年インターンも獲得。現在は卒業し、日本でF1から離れ生活中。 詳しいプロフィールはこちら


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