F1エンジニアに必要な特技とは?とあるF1エンジニアからのアドバイス
モータースポーツの世界は厳しく、頭の良い人たちがレースで勝つために本気で戦っています。今はその最高峰がFormula 1(F1)です。そんなモータースポーツに関わる日本人の方たちとお会いしました。
僕も最初は信じられなかったのですが、どうも夢じゃなかったようです。みんなふつうの人間でした。でもモータースポーツ関係者、特にF1エンジニア等の人たちは、変な、いやおもしろい方たちでした。
今回お誘いいただいたのは、サウサンプトン大学の先輩を通して。サウサンプトン大学のF1とのコネクションはかなり発達しています。とある関係者は「F1のエンジニアになりたいなら、サウサンプトン大学が一番じゃないか」と言うほど。F1エンジニアを目指してる方は参考にしてください。
一緒に食事させていただいたのは、F1の現役エンジニア、CFDエンジニア、モータースポーツ系雑誌のライターなどなど。いやはや、F1速報で見たことある方もいて感激。F1チームの名刺を受取ったときは、憧れの世界がすぐそこにあると身震いしました。
さてさて、3時間ゆっくりとお話しでき、色々とやりとりしてきたのですが、僕の中でとても心に残っている言葉があります。
「なにとお話ししたいの?」
誰と、ではありません。なにと、です。
F1エンジニアの方たちは、別にふつうの人たちです。冗談も言いますし、痛みも感じます。でもあの人たちは、「なにか」と話せるのです。「なにとお話ししたいの?」と聞かれ僕が答えに詰まっていると、それに答えられるようにならなきゃダメだと笑っていました。
「俺は燃料タンクと話せるぞ。」
「俺はタイヤが何言ってるか分かる。」
「君は空気と話せるのか?」
なにも知らない人が聞いたら、なに言ってんだこいつらってなりますね。笑 燃料タンクと話せる人なんて初めて会いました。
でもめちゃくちゃかっこよくないですか?「○○と話せるぞ」と言って、誇らしげに構えるF1エンジニア達。明らかに違う見え方をしています。なにとも話せない今の僕は、どうすることもできませんでした。ようは、「なにと話せるようになりたいか?」を考え、実現することが、彼ら、彼女らの言う、F1エンジニアになるための秘訣だそうです。
正直、僕はなにと話したいのか、はっきりまだハッキリしていません。F1のエンジニアになりたいと思いイギリスには来たけれど、細かい部分が曖昧なままです。自分でもこのことについては分かっていて、それを的確に指摘されたエンジニア達は、やはり賢いなと思いました。今言えるのは、燃料タンクとはあまりお友達になりたくないなということぐらいです。
幸いまだ時間があるから、ちょっと自分を原点から見直してみようかなと思います。ギャップイヤーでやったことを振り返り、小学生のときに好きだったことを思い出し、初めて見たF1のレースを再観戦し、自分はなにとお話ししたいんだろうと考えてみようと思います。
ところで皆さん、「なにとお話ししたいですか?」
(最初の写真はお土産にもらったメルセデスF1チームの2015年カレンダーです。でかい。)
追記:
このブログを始めに書いた時は、結構思い悩んでいる時でした。
今は空力、F1マシンの周り、中を流れる空気の力について学びたい。空気とお話しできるようになりたい、と思っています。
F1エンジニアになりたいから、何か適当なことを学んで目指そうというのも良いかもしれません。
しかし彼らの伝えたかったことは、自分の中の「好きな何か」を究めて、それをF1に生かそうと考えるべきだということではないでしょうか。
できればフロントウィング上での空気の制御、いずれはマシン全体の空力バランスの指揮を執る、マシンデザイナーが面白そうですね。
以上、わたぽんでした。ほなね!
わたぽんの簡単な自己紹介
わたぽん(@wataponf1_uk)
高校生の時に「F1マシンをデザインしたい!」という夢を抱き、F1の中心地:イギリスへ。サウサンプトン大学で宇宙航空工学を専攻中。未熟で失敗ばかりするも、その度に這い上がってきた。そして渡英4年目には、念願であったF1チームでのインターンも獲得。自分と未来を信じて、夢は叶えられると証明したい。詳しいプロフィールはこちら
ブログ「わたぽんWorld」について
僕、わたぽんの「F1のエンジニアになる」という夢を叶える道を綴るブログ。2014年に運営開始。夢に近づけば近づくほど、更新頻度が減っていきます。
テーマは夢とイギリス留学。僕の生き方が励みになると言っていただくことが増えてきて、とても嬉しいです!
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