サウサンプトン大学を卒業しました。それと、春先から考えていたこと。
こんにちは、わたぽんです。
2019年7月
長らくお世話になっていたサウサンプトン大学を、卒業することになりました。
卒業式には家族にも来てもらい、一緒に大学での特別な日を楽しみました。
卒業証書(と親に見せたくない乱高下激しい成績表)をもらい、アカデミックガウンを身にまとい、式に参加し、晴れた日に(少し暑すぎる日に)芝生の上で立食パーティーに参加。
親にとっても初めてで想像してなかったような世界だし、妹にとっても特別な意味を持ったかもしれない。世界にはこういう場所もある。
日本にいては絶対に経験できない日々を過ごしてきたし、今自分が当たり前だと思ってることは、ふと思い返せば全然当たり前じゃなかったことだったりします。揉めつつもイギリスへ行かせたくれた親には、頭が上がりません。
思いのほかセンチメンタルな気持ちにはなってないけれど、きっと後から湧いてくるんでしょう。いつもそう。周りと同じタイミングで感動できれば、もっと楽だったのにと嘆いたこともある。5年間過ごしたイギリスという国。結構長かったよね。長く感じた。渡ってきた時はまだ18歳だったし、日本ではお酒を飲める年齢じゃなかった。
こんなイギリス留学になるなんて、想像もしてませんでした。
たしかにFormula Studentをすることも、F1チームでのインターンも、プラン通り。結果だけを見ればそう。
でもプレゼンを成功させるためにあえて酔ったり、それがイギリス人達にバレて一気に名前を知られたり、元々募集されていないインターンを獲得したり、ビザをクリアするために大学で新しいコースを作ったり…。ああ、そういえばF1チームのパーティーではブレイクダンスもしてしまいました。そんな筋書きは、僕の留学計画書には一切ありません。
静かに虎視眈々と、計画を遂行するはずだったので…。
当時はどれも狙ったわけではなく、必死の中で「これしかない…!」と考えた結果。
おかげでイギリスでも、「なんか日本から来た変わったやつがいるぞ」と認識されるようになっていました。周りは僕のことを知っている。僕は周りの人をあんまり覚えてない。だって2万人以上もいるんですもん。学生。
特に留学後半の3年間は、そんな感じ。
まあ、こんなもんか。
ある意味この留学生活こそが、「わたぽん」というもの。自分が具現化されたもの。
全くのゼロからスタートしたイギリスでの大学生活で、5年間わたぽんを放し飼いにした結果が、これ。This is ME. 周りの言う、自分らしさ、なんだと思います。
夢だったF1を追ってない今、卒業後は日本で就職する予定です。
イギリスにいる理由は特にないし、いたい気持ちも薄い。ヨーロッパ大陸はいてもよかったかもとは思うけど。結構その辺のこだわりは薄い。
ただどこにいても、これからも、時々思い出すんだと思います。
5年前初めてサウサンプトンに降り立ち、興奮で全てを解決していた時。
何事も手につかず、ベッドに倒れこんでいた鬱の時。
シルバーストーンサーキットのキャンプ場で、Formula Studentの会場へ向かう前に朝焼けを眺めていた時。
悔しくて仕方なくて深夜に半泣きで勉強を始めた時。
F1について24時間、寝てる間も夢の中で考えてた時。
2018年F1イギリスGPで、シルバーストーンサーキットのパドックを同僚と歩いていた時。
F1チームにいて幸せなはずなのに、どこか虚しさを感じていた夕暮れ時。
そして記憶にある以上に、5年もいると身に染みているんだなと思います。
濃密な5年間でした。
これでこそ、僕の人生だ。
次、どこへ向かうんでしょう。
それは自分にも分かりません。
ただ、一つ春先から考えていたことがあります。
このブログは、あと15日で終わります。
以上、わたぽんでした。ほなね!
わたぽんの簡単な自己紹介
わたぽん(@wataponf1_uk)
高校生の時に「F1マシンをデザインしたい!」という夢を抱き、F1の中心地:イギリスへ。サウサンプトン大学で宇宙航空工学を専攻中。未熟で失敗ばかりするも、その度に這い上がってきた。そして渡英4年目には、念願であったF1チームでのインターンも獲得。自分と未来を信じて、夢は叶えられると証明したい。詳しいプロフィールはこちら
ブログ「わたぽんWorld」について
僕、わたぽんの「F1のエンジニアになる」という夢を叶える道を綴るブログ。2014年に運営開始。夢に近づけば近づくほど、更新頻度が減っていきます。
テーマは夢とイギリス留学。僕の生き方が励みになると言っていただくことが増えてきて、とても嬉しいです!
Comment
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わたぽんさん
大学卒業おめでとうございます!
時々拝見させて頂いておりました。
我が家の息子も2年前にイギリスの大学を卒業して、ブログを読んであの感激が蘇ってきました。
中学を卒業後渡英したので、計8年間の留学生活でした。
御両親様もさぞお喜びのことと存じます。
自慢の息子さんにお思いでしょうね。
本当に映画のシーンの中にいる様な、厳粛で何とも言えない空間に行けて、人生で最も幸せな時間に感じました。
息子が卒業式でガウンをまとって、英国人と談笑している姿の何と誇らしいことか。
卒業式で卒業証書を受け取る瞬間等、本当に感激の連続でした。
式後のガーデンパーティーのスイーツも、雰囲気もとても似ています。
しかし、そこまでに至る本人の努力と家族のサポート等色々な葛藤無くしては語られない結果なのですよね。
海外に大学留学した者にしか味わえない、素晴らしい経験ですね。
わたぽんさんはお忙しい中でも、ブログで有意義なことを発信されていて、本当に偉いなと
母のような気持ちで拝見しておりました。
これから、日本での社会人生活が始まりますね。
素晴らしい人生になります事をお祈りしています。
おひなさまさん、
ありがとうございます!
欲を言えば大聖堂での式典を経験してみたいものでしたが、そうでなくても十分に厳粛な式でした。
自分目線で書きましたが、親や兄弟、あるいはその場に訪れていない親戚等からしても、色々な想いがあったでしょう。まさにおひなさまさんがおっしゃるように。
これからも精進します!
お疲れさまでした。ブログ開設当初から見ておりました。
どうしてこのブログを知ったのかどうかは忘れてしまいましたが、おそらくF1というキーワードでした。
たぶん、モータースポーツジャーナリストの小倉さんが、どこかでちらっと話していたことがきっかけでもあったかと思います。
ただ単純に人の成長に感動し、その強さに勇気をもらえました。
おかげさまで、私も1歩踏み出し、今日から新天地で新たな仕事に従事します。
これからも頑張ってください。
ありがとうございます!
小倉さんとは、イギリスに渡る前にお話しする機会がありました。もし小倉さんが僕のことに言及してくださってたのだとしたら、とても誇らしいことです。
僕のブログを通して勇気をもらえたというのは、最も嬉しいコメントの一つです!
Hirosukeさんも頑張ってください!
初めてコメントさせていただきます。2年前から拝見しております。
イギリスの大学へ留学を考え始めていた時に調べ始めて,このブログにたどり着きました。
はじめのうちは自分にもできるのかと考えていましたが,このブログを見て,ひょっとしたらいけるかもしれない,と留学に対して前向きに考えられるきっかけになりました。また,詳細な情報も書かれていて,いくつかこのブログを見て実践させていただいた方法もありました。留学準備の上で一喜一憂していた時に,モチベーションを保つためにこのブログを見ていることもありました。
自分は今年受験で正直受かるかどうかはわかりませんが,わたぽんさんを通じて得たものは間違いなく自分にとって大きなものとなりました。ブログをやめてしまう,というのは正直寂しいですが,このブログに出会えたことに感謝します。本当にありがとうございました。
KBさん、
コメントありがとうございます。ブログで書いたことが役に立っているのであれば、幸いです。特に、前向きに考えられるきっかけになったと知り、とても嬉しく思います!
まだapplyまでの時期までは時間もありますので、納得いく準備ができると良いですね! ベストを尽くせることを祈ります!