英語学習者は「読んで分かる」と「話せる」の違いが分からないと一生話せない

こんにちは、サウサンプトン大学生のわたぽんです。

イギリスの大学に行くために必死で英語を勉強していた高校の頃。英語の先生が言ったことに衝撃を受けたことがあります。

英語を”話せる”と”読んで分かる”は違うねんで。だってほら、単語帳で単語の意味を答えるのはできても、その単語をとっさに使って喋れへんこともあるやろ?

まだ英語が全然できてなかった当時の僕は、じゃあ英語を話せるようになるにはどうやって単語覚えればいいねん!?と困惑しました。英語初心者、初級者が陥ってしまいやすいポイントでもあります。

この英語を”話せる”と”読んで分かる”の違いが分からないと、一生話せないまま終わってしまいかねません。重要なので、英語(言語)の勉強の際はしっかり意識しましょう。

 

“読める”と”話せる”が違うことを知ろう

例えば、単語帳で”conventional: 従来の”という単語を学んだとします。あなたはこの単語の意味を今まで全く知らなかったとします。

“conventional”という単語を覚えること自体は、何回か書いたり、頭の中でループさせたりすると、頭の中に残ります。翌日の単語テストでも余裕でしょう。文章中で”conventional”が出てきても、きっと分かるはずです。「あ、この単語見たことある!確か…”従来の”って意味や!」

 

しかし、その単語を会話の中で、実際に自分で使って話すことができるでしょうか?

ふとした瞬間に、会話の中でいきなり”Our conventional method is…”なんて、言えるでしょうか?

 

文中で読んだときに”conventional”の意味は”従来の”や!と分かっても、”conventional”という単語を突然の会話中で使えるかどうかは、全く別物のように感じると思います。

 

既に”conventional”という単語が示され、意味はなんでしょう?と問われているリーディングと違い、なんでも自由に伝えられる会話で、わざわざ”conventional”という単語を引っ張ってきて実際に口に出せるかどうかは、まるで月とすっぽん。

英単語を知ってるからと言って、話す時にも使えるかといえば、そうとは限りません。

単語単位で見なくても、例えばとある英語の小論文を読んで理解できても、同じ内容を英語で言えるかどうかと聞かれれば、無理な方が多いでしょう。

”話せる”と”読んで分かる”は別物だということを、まずは意識しましょう。

 

話せなくても読める、でも読めなかったら話せない?

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じゃあ話せるようになるには、読む練習はもうしなくていいや!と思う方もいるでしょう。

もう英単語の和訳なんて覚えなくていいし、話す練習ばかりすればいいや、と。僕も同じこと思ったことがあります。ある意味、話す練習ばかりしたら話せるようになる、というのは正しいです。

 

しかし、一つ抜けていることがあります。

話せるようになるには、まずは読んで理解できるようになるべきなのです。

“読んで分かる”ことができても、”話せる”かどうかは分からないと先ほど書きました。が、英語を”話せる”ということは、スペル等をそれなりに知っていれば、”読んで分かる”ことも余裕でできます。

 

話せても読めない場合は、スペルを知らない、単語を見ても読み方(発音の仕方)が分からないだけ。もちろん部分を切り取ればそういう例もありますが、英語学習者の基本は読めないものは話せません。

つまり、読めることで、話せるようになるための土台を作っているとも言えます。

また、話す練習をするのに、英語を読める能力は役立ちます。だから話せればいいから読む練習はやーめた、なんておざなりにすると、結局話せるようになるのにも時間がかかり、逆に非効率的と言えます。

「読んで理解できるようになるというのは、話せるようになるための土台作り」ととらえ、おざなりにすべきではないでしょう。

まあ、実際読むことも必要になるので、完全無視はできないですが。

 

英語を話す練習なくして、話せるようにはなれない

日本の受験英語と呼ばれる、いわゆる普通の中学・高校での英語は、英語を”読んで分かる”ようになる学習が中心です。

英単語を和訳しなさいとか、次の例文を聞いて当てはまるものを答えなさいとか、そういう受動的なものが多いです。

だから英語を流暢に話せる人が少ない。

英語を話せるようになるには、英語を話す練習をしなければいけません。話す練習をしなければ、せいぜいカタコト英語を喋れるかどうか、でしょう。英語を話す練習の少ない一般的な日本の英語教育では、話せなくて当たり前なのです。

話す練習とは、頭の中で単語やフレーズを組み合わせ文章構成しつつ、相手に口に出して伝える練習をひたすらします。留学したら英語ができる(話せる)ようになった人は、周りが英語を喋らなきゃ何も伝わらない状況で、英語をどんどん喋っていったからです。逆に言えば、留学でも部屋に閉じこもってばかりじゃ、話す力は伸びないものです。

英語を話したいなら、英語を話す練習をしましょう。学校や受験に合わせて読む練習ばかりでは、いつまでたっても話せるようにはなりませんよ。

 

リスニングやライティングも、意識しないとできないまま

リスニングやライティングでも、結局は同じことが言えます。

リスニングをするのに、文字を読んでばかりじゃできるわけありません。実際に聞いて、自分の中の発音と実際の発音をすり合わせていかなければ、リスニングなんて一向にできないままです。

ライティングでも、実際に書く練習をしないと、スペルが飛んでしまったり、文字を書くのが遅くて時間が足りない、みたいになります。

リーディング
リスニング
ライティング
スピーキング…

それぞれの能力は、別物ととらえるべきです。別物だけど、それぞれ相互作用し合って”言語ができる・分かる”ようになっています。

例えるなら、筋肉みたいなもの。
全身の筋肉をムキムキにしたいと思っていても、体には様々な筋肉があって、違うトレーニングをしないと鍛えられないと分からないといけません。腹筋ばかりしていたら、全身ムキムキになった…などということはありません。腕を鍛え、足を鍛え、背筋を鍛え…と、各部位を効果的に鍛えるトレーニングが必要です。

“読める”ようになるにはリーディングの勉強が、”話せる”ようになるにはスピーキングの練習が必要。考えてみれば、当たり前のことですよね。

色々な能力をバランス良く鍛えることで、最終的に英語が”できる”ようになります。

 

わたぽんのまとめ的なにか

「話せる」と「読んで分かる」の違いは、実際に経験がないと、聞いても腑に落ちにくかもしれません。

しかし考えてみてください、日本語でも同じはず。英語も同じ。何も特別なことはありません。

「英語を読んで分かるようになったら終わり」の勉強から、「英語を話せるようになるため」の勉強になるよう、しっかり意識しましょう。

話す練習をするのが、話せるようになるには必須です。

以上、わたぽんでした。ほなね!



わたぽんの簡単な自己紹介

わたぽん(@wataponf1_uk)
高校生の時に「F1マシンをデザインしたい!」という夢を抱き、F1の中心地:イギリスへ。サウサンプトン大学で宇宙航空工学を専攻中。未熟で失敗ばかりするも、その度に這い上がってきた。そして渡英4年目には、念願であったF1チームでのインターンも獲得。自分と未来を信じて、夢は叶えられると証明したい。詳しいプロフィールはこちら

ブログ「わたぽんWorld」について

僕、わたぽんの「F1のエンジニアになる」という夢を叶える道を綴るブログ。2014年に運営開始。夢に近づけば近づくほど、更新頻度が減っていきます。
テーマは夢とイギリス留学。僕の生き方が励みになると言っていただくことが増えてきて、とても嬉しいです!

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Comment

    • 神谷さゆり
    • November 2nd, 2016

    神谷です。

    先ほどメールお送りしたのですが、先ほどのはわたぽんさんのホームページで公になってしまうのでしょうか??

    何だか、少し事情でそれはチョットまずいな・・・と思って、焦っています。

  1. No trackbacks yet.

プロフィール

わたぽん(@wataponf1_uk)

高校生の時に「F1マシンをデザインしたい!」という夢を抱き、F1の中心地:イギリスへ。サウサンプトン大学で宇宙航空工学を専攻。そして渡英4年目には、念願であったF1チームでの1年インターンも獲得。現在は卒業し、日本でF1から離れ生活中。 詳しいプロフィールはこちら


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