ロンドン=イギリス…ではない!地方都市・サウサンプトンとロンドンを比較

ロンドン!!

こんにちは、突然叫んですいません。イギリスで大学生してるわたぽんです。

ロンドンへ行くには、僕が住んでいるサウサンプトンからバスで約2時間。妙に時間がかかります。サウサンプトンはイギリス南海岸沿いの、いわゆる地方都市(港町とも言える)。一方ロンドンは、イギリス、いや世界的な大都市

ロンドンがあまりにも名の通る都市ゆえ、イギリスはロンドンのようなところだと錯覚してしまいそうなほど…ですが、サウサンプトンに住んでいる僕にしてみれば、ロンドンはある意味、特殊です。

イギリスはロンドンじゃないんやぞ!ということを伝えるため、7つのテーマでサウサンプトンと比べてみました。

 

おしゃれな服も自然になじむ都会

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レスタースクエア、ロンドンの繁華街、金曜日の夜。

友達の案内で歩き進めていくものの、人が多いのでまっすぐに歩けません。人ごみにうんざりしながらもすれ違う人々を見ていたら、一つの純粋な感想が沸き起こりました。

「ロンドンではジャケットとか、結構しっかりした服着てる人多いなー」

明るめのネイビーのジャケットを着こなす紳士、黒のスーツ明るいネクタイの色が映える若者…そこまでは着こんでなくても、率直におしゃれな人が多いように感じました。

「ふつうやで」

僕を案内してくれていた、ロンドンへ留学してる友達はそう答えました。こともなげに。あっさりと。

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僕の中では、そうあっさり片付くものではありません。
サウサンプトン(特に大学内)では、(男性で)襟付きの服を着る人は少ないし、とりあえずマウンテンパーカーという人は多い。

こんなこともありました。
僕はある日、薄いピンク色のしっかりした型のシャツを来て、下は黒のスラックスを合わせ、上着には黒のPコートを羽織って講義へ行ってみました。そういう気分だったのです。すると、僕の服装の浮くこと浮くこと。国会議事堂にアロハシャツで入ってしまった気分でした。

友達には「なんでそんなちゃんとした服着てんの?デートかおい?」といじられる始末です。午後の予定は実験しかないのに。

その内の三人ほどには、「今日ロンドンにでも行くの?」と笑顔で聞かれました。平日に行くわけないやろ。

大学内だけでなく街を歩いていても、しっかりした格好は変に目立ってしまいます。クリスマスパーティー前を除いて。

Tシャツの上にセーターを着て、下はジーパン、あとはマウンテンパーカーを羽織るのが、サウサンプトンにはなじみます。

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(サウサンプトン大学横にあるパブ)

そんな環境に完全につかってしまった僕にとって、ロンドンの、シャツにジャケット、それも明るめの色で決めちゃってオッケー!な状況が特異に映ったのでした。しかも浮いてない。というか、街になじんでいる。凄い。すれ違う人々も、なんの疑問も抱かず過ぎ去っていきます。

「田舎者かよ」

ロンドン留学中の友達が冷静に分析してくれました。僕はいつしか田舎者になっていました。京都市出身だったのに。イギリスの他の街ではどうなんでしょう。

 

レストランの充実度

イギリスがどんなに料理がまずいと言われようと、ロンドンでは(お金あれば)食に困りません。ロンドンには今、おいしいものがどんどん集まってきています。日本食、中華、イタリアン、ステーキショップ…街を歩けば、なんでも揃ってます。

レスタースクエアには、見覚えのあるレストランがありました。

TGI Friday

ステーキやカクテルが売りの、アメリカンなお店。学生にとってはふつうに高いです。

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サウサンプトンでは、ショッピングモールに入っていない独立型店舗を構え、静まり返った夜の街に異様な明かりを送っています。

ロンドンではどうか?

もちろん、目立っています。ギラギラに輝く大きな看板は、分かりやすい。分かりやすいけど、なんだ、しっくりくる。両隣も、その前の店も、ギラギラ光ってるからか。

サウサンプトンではその存在感から、結構お高い感じの店なんやなと思ってましたが、ロンドンではただのファミレスにしか見えません。

 

井の中の蛙大海を知らず。

サウサンプトンの中のわたぽん都会を知らず。

 

地下鉄の頻発さと路線の多さ

ロンドンに住んでいるなら、バスの方が安くて便利かもしれません。あの有名な、赤い二階建てのロンドンバスです。でも旅行者にとっては、やっぱり地下鉄の方が分かりやすい。路線バスって街の概要が分かるまでは、乗りにくくなりですか?

ロンドンは、地下鉄がかなり発展しています。

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地下鉄が…というより、「地下鉄の路線」が発達しているって言った方がいいかもですね。線路がやたらと張り巡らされています。総延長距離は約400kmほど。地下鉄の車両や駅自体は、なかなか時代物ですね。ガタガタうるさいし、たまに電気消えるし。さすが世界で初めて地下鉄が走った街。

とにかく、路線が張り巡らされているので、ロンドン内での移動は地下鉄で十分事足ります。おそらくほとんどの旅行者は、地下鉄をマスターする前に帰るんじゃないでしょうか。

 

地下鉄の本数もとにかく多いです。
電車逃した~とか思ってたら、電車が去った48秒後に次の電車がゴゴゴゴって来たりしますからね。ツイートしてる暇ないですよ。(まあ電波なかったけど)

かと言って油断していると、間隔が長い路線があったり、忙しい路線でも急に長い間(とはいえ京都市営地下鉄よりも早く来ますが)があったりするんで、油断ならないです。

 

「サウサンプトンにも地下鉄あるん?」

友達は尋ねました。

 

なんで聞くんですか。

 

なあ、ケバブ高くない?

ケバブ屋で僕は呟きました。

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ケバブの値段は(たしか)5ポンド。ラム肉のドネルケバブ、スモールサイズ。ロンドン、ゾーン1内の店。苦笑い。

ケバブフリークである僕は、サウサンプトンでも週一以上でケバブを食べます。同じケバブが、平均約4ポンドちょい。僕の行きつけの店は4.6ポンドなんですが、まあ、そこは味とサービスのレベルが高いんです。

こんな感じで、ロンドンでは妙に同じ物でも高くなります。

僕が見た限り、スーパーでの価格は変わらないようですが、例えばレストランやパブ…そういうところへ行くと、サウサンプトンとの物価の違いを目の当たりにします。マーケットなんかの野菜の値段も、違いました。逆にバーミンガムでは安かったですね。

 

イギリス人の友達が、冗談なのか本気なのかこう言ってました。

“Everything in London costs double.(ロンドンでは全ての物の値段が二倍する。)”

 

ちなみに食費なんかよりロンドンで財布に影響があるのは、家賃です。

ロンドンで住むのは、やたら高いです。めちゃくちゃ高いです。高すぎて口を開けて見上げてしまいます。ゾーン1内の大学寮、トイレキッチンはシェアで、月750ポンドぐらいするとか。えっ。サウサンプトン大学寮では400ポンドやったで…。

ロンドンに住むのは大変ですね。ロンドンの大学へ行く方、気持ちお察しします。

 

深夜にアレが走ってる

飲み会の帰り、午前1時、真夜中。

帰宅先まで、歩くと遠いらしい。でもタクシーはお金がかかるし、普段たいした運動もしていないということで、歩いて帰ることにしました。いくらロンドンとはいえ、人通りの少ない深夜。周りにはしっかり注意しなければいけません。

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(深夜1時のロンドン。なんでこんなに車多いの。)

同じ方向に帰る途中のロンドン在住者が言いました。

「どこまで帰られるんですか?え、○○ですか?歩くと遠いですよ、バス乗った方が良いですよ。」

バス

え、バス??

バス、ばす、bus?あのバスが深夜に走っているというのか…?

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僕は深夜、サウサンプトンでクラブへ行った帰りのことを思いました。
サウサンプトンでは深夜バスがないわけではないのですが、本数がかなり限られていて、走っている姿を見たことがありません。(たしか限られた日に2~3本ぐらい。)12時頃には基本的に、運行は終わっています。だからクラブのある街へ出ていくと、帰りはたいていタクシー。

それがなんだ、ロンドンには深夜も頼れるバスがあると言うではありませんか。実際、1時間歩いている間に大量の運行中のバスを見かけました。後で聞いた話によると、ロンドンではバスは24時間運行だと。なんやて。

ちなみに地下鉄も24時間運行にしようとしたら、ストライキになったとからしいです、ね。笑(2015年の話)

 

溢れんばかりの高級車

金持ちの多い地域に行くと、高級車の台数が増えるもんです。シンガポールではランボルギーニがエンジン音を轟かせながら過ぎていくのを見たし、京都でも真っ赤なフェラーリがうえーいと走っています。

ロンドン?

もちろん走っていますよ。何をとぼけてるんですか。フェラーリ、ランボルギーニ、ベントレー、アストンマーティン、ジャガー、ロールスロイス、ブガッティ…複数の目撃情報によると、金色のフェラーリも走っているとか。窓からおっさんが手を振ってくれるそう。さすがロンドン。

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僕自身は、目の前に日産GT-Rが路駐されているのを見て興奮しました。(写真は夜のポルシェ)

ロンドンの中でも特に良い車が発見されるのは、ハロッズ周辺かなと思います。知りません。

 

さて、恒例のサウサンプトンの登場です。が、今回はそこまで負けていませんよ。サウサンプトン大学周辺では2015年のCar of the YearをゲットしたBMW i8という高級ハイブリッドカーを拝めます。

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噂によると、BMW i8は金持ち中国人留学生か何かが、移動の足に車がほしい!と買ったそう。わけ分からん。

他には、アウディR8の路駐も見ました。
フェラーリ?ブガッティ?え?なんか言った?

まあ、車をステータスとして見るなら、このレベルです。

ただし、サウサンプトンでは年に数日だけ、高級車で輝く時があります。

そう、豪華客船が停泊する時

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(写真は豪華でもなんでもありません。普段のサウサンプトン港)

サウサンプトンは映画にもなった「タイタニック号」が出港した港として有名で、その名残か、イギリスの豪華客船・Queen Mary 2はサウサンプトン出港だし、世界一周クルーズ船も、なぜかサウサンプトン港に泊まります。

そして船から大量の高級車が吐き出されるようです。

 

日本食なら圧倒的にロンドン

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最後に長期的にイギリスにいるなら気になる、日本食について。

ロンドンは良い街ですね。日本食が手に入りやすいこと。総本山は日本食、日本からの輸入品等を取り扱っている「ジャパンセンター」、通称:ジャパセンでしょうか。

ロンドンの中心地にあり、アクセス抜群。コンビニ風おにぎりから、刺身、日本のお菓子、お弁当、各種調味料、そして日本酒まで。よりどりみどり。まあ、スナック菓子の「さやえんどう」はなかったんですけど…。つらたん。

その昔サウサンプトンから脱出してロンドンへ行った時、このジャパセンで数々の日本の品を見て、感動したものです。まあつまり、サウサンプトンではそんなに充実してないってことです、はい。

サウサンプトンにある日本食レストランのほとんどは、日本人にとっては、ちゃうやろ!とツッコんでしまうレベル。日本から輸入された少しの調味料や日本特有の材料なんかは、中華スーパーで買えます。が、ロンドンに比べ置いてある数が少ない、高い、あてにならない。

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ロンドンに戻りましょう。
ロンドンではジャパセンだけでなく、たくさんの日本食の店があります。定食、ラーメン、寿司、焼肉、うどん。僕も友達とラーメン屋なんかに突撃したことがあります。

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ラーメン10ポンドには頭真っ白になりましたね。

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ロンドンの日本食屋にも色々あって、中華系をはじめとした外国人経営の店と、日本人がはるばる異国の地で経営してる店があります。良い店、悪い店があります。外国人経営だからまずい、日本人経営だから最高!というわけではありません。

例えば「Misato」という店は中国系の人が経営してるようですが、日本人好みの味で、イギリスにしてはめちゃくちゃ安いです。噂によると昔は日本人経営だったけど、今は変わったとか。

しかしその近くにあった「Tokyo Diner」というレストランは、日本人なら言葉を失うと思います。中国人の友達はうまいと言ってました。味覚の違いでしょうね。

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Kintan」という焼肉屋は、日本資本のしっかりしたとこで、味も日本の焼肉でした。でもおいしくても高いから、一概に良いとは言えない。

チェーン店に目を向けても、日本人に評判の良い「wasabi」から、友達(日本人)がマジでウンコと言っていたとこまで、様々。いや、様々あるだけでうらやましいよ。

ちなみに「wasabi」はサウサンプトンにはないんですよね…。「Yo! Sushi」とか「Wagamama」はあるんですが…、うーん…汗

 

わたぽんのまとめ的なにか

まとめると、イギリスはロンドンだけじゃないんやぞということです。ロンドンは良いところです。が、それだけを見て「ああ、イギリス良かった」と言うのは、少し違う気がします。日本でも、東京がすべてではないでしょ?京都があって、札幌があって、広島があって、…と、同じ街でも、様々な顔があります。

イギリスだって同じなんです。だから、ロンドンだけ行って、ロンドンの写真だけ見て、イギリスの全てを見たと勘違いしてほしくないなと思います。

ん、じゃあサウサンプトンにも行ってみたいって?

4.2秒首をかしげた後、苦笑いしながら「どやろ」って答えますよ。

以上、わたぽんでした。ほなね!



わたぽんの簡単な自己紹介

わたぽん(@wataponf1_uk)
高校生の時に「F1マシンをデザインしたい!」という夢を抱き、F1の中心地:イギリスへ。サウサンプトン大学で宇宙航空工学を専攻中。未熟で失敗ばかりするも、その度に這い上がってきた。そして渡英4年目には、念願であったF1チームでのインターンも獲得。自分と未来を信じて、夢は叶えられると証明したい。詳しいプロフィールはこちら

ブログ「わたぽんWorld」について

僕、わたぽんの「F1のエンジニアになる」という夢を叶える道を綴るブログ。2014年に運営開始。夢に近づけば近づくほど、更新頻度が減っていきます。
テーマは夢とイギリス留学。僕の生き方が励みになると言っていただくことが増えてきて、とても嬉しいです!

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プロフィール

わたぽん(@wataponf1_uk)

高校生の時に「F1マシンをデザインしたい!」という夢を抱き、F1の中心地:イギリスへ。サウサンプトン大学で宇宙航空工学を専攻。そして渡英4年目には、念願であったF1チームでの1年インターンも獲得。現在は卒業し、日本でF1から離れ生活中。 詳しいプロフィールはこちら


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