特技もスキルもない人のための、夢を叶える戦略的生き方
こんにちは、わたぽんです。
夢を叶えられるのは、なにもスキルと実力を兼ね備えた人だけではない、と僕は信じています。もっと言えば、今何もできなくても、周りの人たちより頭の良さで劣っていたとしても、夢を叶えることは可能だと。
勝負に例えれば想像しやすいかもしれません。
サッカーワールドカップでは、度々番狂わせが起こります。
あるいは戦国時代。戦で勝つのは常に高名な戦国大名率いる大軍隊かと言うと、決してそうではありませんでした。
勝負を決めるのは、実力やスキルだけではない。戦略があれば、結構多くのことはどうにだってすることができる。僕が夢に近づけているのも、イギリスで生き残っているのも、戦略があってこそです。
僕が夢を本気で叶えるために取った、あるいはイギリスで生き残るために取ってきた生き方戦略。今日はその考え方を紹介していきます。
始まりはいつも、ゼロからだった
F1チームでレースに関わる仕事がしたい思った時、僕には特技もなければ、何かを達成したこともありませんでした。あるとすれば、中学受験で第二希望だった学校に、なんとか合格できたことか。第一希望に落ちた日のことは今でも覚えています。でも中学三年間サボりにサボりまくったおかげで、勉強なんてものは全然できないようになっていました。知識もスキルも特になければ、我慢強さや努力のカケラもなかった。
F1に関わる仕事というのは、そもそも頭が切れる人でないと、中々なれるものではありません。特に僕が憧れた設計者・エンジニアは、ケンブリッジ大学で博士号を取った人がやっていたりする職業。高校一年生だった僕は、正直へこたれました。
あるいは高校卒業後。晴れて渡ったイギリスの地。最初の一週間で見つけたのは、英語が全く話せない自分でした。
それでも夢だったF1に向け、大学でもレースカーを作る経験を得ようと、大学内にあったFormula Studentというサークルに参加しました。しかしそこでは、設計の知識もソフトウェアのスキルもなければ、もちろん英語にも難があるという、最悪のスタートでした。ゼロどころか、むしろマイナス。
夢を追う過程のどの場面を振り返っても、優位なところからスタートしたことなんてなかった。常にビハインドを背負った状況で、這い上がっていかなければならなかった。
「まともにやってるだけじゃあかん。」
状況は不利。でも叶えたい夢がある。どうすればいい? どうしたらいい? スタートが不利だったからこそ、考えに考え、僕は他の誰よりも成長するための戦略を立てるようになりました。
まずは具体的な行動を始める
夢を叶えるにあたり、他の誰よりも大きく成長するにあたり、まず大切なのは行動です。動かざる者、食うべからず。いやごはん抜くのはよくないけど、食べるのを忘れそうになるほど、まずは動いて動いて動くべき。
人が考えられることには限りがあります。というか、優秀でないから考えるだけでなく、他のこともして勝ち残らなきゃいけない。なのに頭で考えるだけで優秀な人達に立ち向かえるわけがないじゃないですか。自頭の良さでまともに勝負したら負けるから、動くことが大切なのです。それを忘れてはいけません。
だから動く。
何をすればいいのか分からなくても、動く。
いくら何から手をつければいいか分からない~って言っても、一つくらいやるべきことは分かります。僕の場合、F1で外国人と一緒に働くのなら、英語が必要やなー、ほな英語しよかー、みたいな。その程度でいいんです。とりあえず、具体的な行動を起こしだす。
間違ったことをしてしまうのが怖い?
例えば英語の勉強始めたって、効率の悪い勉強法や間違った方向性で勉強してしまってたら…。初めは特にその手のことを気にするけれど、最初の小さな失敗くらい、後でどうにだってなる。それに失敗こそが、成功への第一歩となるんじゃないかな。
この具体的に踏み出した一歩が、後に大きな助けを呼び込むことになるんです。
意思を伝える
僕が具体的な行動を起こすのと共にいつも意識すること。それは「意識では絶対に誰にも負けてはいけない」ということです。
たしかにスタート時の実力的には、他の誰よりも劣っているかもしれない。それでも自分の中では「絶対に勝てる」「僕は夢を叶えられるんだ」と、想い続けてきました。あるいは、「僕は誰よりも夢を叶えたいんだ」と。
その想いを自分の中に持つだけでも十分喜ばしいことなのですが、いかんせん、夢を叶えるには自分一人でなんとかできるものではありません。
じゃあどうすればいいのか?
周りに伝えるのです。「どうしても夢を叶えたい」と。
知ってる人全員に言いふらす必要はないと考えています。時には夢を叶えたいなんて周りに言うことで、からかって邪魔をしようとする人達がいます。あるいは不必要に、孤立してしまうかもしれません。日本では、特にその傾向が強い。僕は夢を叶えたくても、学校の中で孤立したくはなかった。だからクラスメイトには誰にも言いませんでした。
しかしキーとなる人達、日常とは少し離れたところにいる人達、あるいは夢を目指す過程で新しく会う人達。そんな人達には、最初は恥ずかしそうに、次第に堂々と、「叶えたい夢がある」と伝えていきました。
もう一度言います。
不利な状況からスタートしているのです。周りにはもっと優秀な人達がいる。どうしても達成したい目標があるのなら、自分のエゴやプライドを持つべきではない。むしろ自分一人では到底達成できないから、周囲の環境を整えなきゃいけない。だから周りにどんどん伝える。
ただ、ここで伝えたところで、多くの場合「あっそ」と遊ばれてしまいます。周りの大人達は知ってるんです。ただ夢をほざくだけなら、誰にだってできると。「夢を叶えるにはどうしたらいいですか?」なーんて聞いても、細かい手法を答えてもらえることなんてほぼない。
そこで、具体的に動き出した証拠を出す。
僕が高校の時に実際によく使った証拠は:
- 埋め尽くされた何冊もの英語自学ノート
- 上昇した試験の成績
- 情報を得るために行った留学フェアのこと
そしてイギリスへ行ってからは:
- 毎日図書室に籠って勉強
- 毎晩12時までパソコンルームでシミュレーション開発
- 教授に積極的に質問しにいく
なんかです。
自分一人で動きだした証拠があると、周りの人は少し感心してくれます。こいつは本当に本気なのかもしれないと。そして自分でしてきたことや考えに対し、アドバイスをいただけることもあります。自分では知りえるのに何年もかかったかもしれない、珠玉のアドバイスを。
何か一つにしか手を出さない
行動を始め、周りからアドバイスをもらっていると、段々夢への道が具体化してきます。夢のためにしたいことがたくさん出てくる。
でも圧倒的に不利な中、自分に何もできない中、多くのことに手を出すのはあまり良い策とは言えません。逆に、何か一つのことに集中してしまう方が良い。
一つのことに集中してしまうのが良い理由は、大きく二つあります。
まず一つ目は、僕らは偉人でもなければ天才でもないのです。
千手観音のように手がたくさんあるわけでもなければ、聖徳太子のように10人の話すことを聞き分けられる能力はないのです。「僕ら」と書きましたが、多分ここまでこのブログを読んでくださってる方の99%は、このどちらにも当てはまらないでしょう。東大に受かることもできなけりゃ、フォーブス誌のランキング特集にも選ばれていない。凡人なのです。だから多くのことに手を出して、結果を出せるような人間ではない。絞ったことに時間を投資し、初めてうまくいったりする。
二つ目は、一つのことで周りから飛びぬけることができれば、「できる人」として周りに見てもらえるようになるという点です。他のことが一切ダメダメでも、何か一つでバリューを出せれば、存在を認めてくれる。他の部分は周りが助けてくれる。他のこともできるようになりたけりゃ、周りが手を貸してくれる。そして何より、また新しいことに挑戦する時に、どうやったらうまくいくか自分の中で分かるようになってくる。
自分の理解も進み、周りからはできるやつと見てもらうことができる。
だから、一つのことに集中しきってしまうのです。
実際に僕は、高校の時は一年目に英語で、二年目は個人研究で突き抜けてきました。イギリスに来てFormula Studentを始めた時は設計ソフトの使い方で、二年目ではCFDというシミュレーションをしまくることで、周りから一歩リードしていきました。全て、ゼロ、あるいはビハインドからのスタートでした。
一度リードしてしまえばこっちのもの。正直、その後ミスってしまうことがあっても、許されるようになるのです。これは以前、他の方からもいただいたアドバイスでした。
先ほども書きましたが、優秀でもなんでもない人にとって、実際に自分一人でできることなんて限られているのです。それならば、優秀なグループに入り、そこで認められてしまう方が話が早い。その最も手っ取り早く、誰にでも出来うること、それが何か一つだけでいいから、周りの誰よりも出来るようになることです。
具体的に何をすれば良いか?
そのヒントはいつも、誰もやりたがらないことにあります。
知識もスキルもない。でも〇〇ならある!
しかしまあ、どうやって周りから突き抜けたらいいものか?
周りは優秀だし、僕の場合イギリスに来たらみんな英語ペラペラ。僕は他の人が何言ってるのかイマイチ分からず、キャッチアップするだけでも必死だというのに…。こんな状態で、どうやって突き抜けろというの? 一つ極めるだけでも大変やで?
頭の良さ、勉強の出来、コミュニケーション能力、手につくスキル、どれをとっても誰よりもできていない自分。そんな中でも、自分でも今すぐ周りの誰よりも提供できるものってなんや??
スタート地点にいる時、僕の答えはいつも同じでした。
「時間や!!」
僕は誰よりも多くの時間を、一つのことに集中して使いました。夢を叶えるために使いました。「好きだから」というのもありますが、必ずしもそれだけではない。どちらかと言うと、「夢を叶えるためにこれしか方法がない」から、誰よりも時間を目標達成のために使うことにしました。
それは最初に述べた、具体的な第一歩でも使えるポイントです。
例え秀でた才能で周りを魅了することができなくても、時間でなら誰にでも始められ、周りにアピールすることにも使える。それに多くの人は、いくら目標のためとは言っても、遊んで楽したいのでそれほど時間をかけません。だからこそ、誰よりも時間でバリューを出す。
質より量。
ゼロからのスタートなんだから、何よりも量が大事。質はある程度基盤がある人でないと、高めることができません。初めはなによりも、量が質を担保する。
以上のことを誰よりも楽しそうにする
具体的な戦略は、実はここでほぼほぼ終わりです。
時間をかけ、一つの武器を手に入れたなら、あとはそれを元にさらに高みへと進んでいくだけ。
「何もできない自分」が、「何かできる自分」になった。
ここまで来れば、あとは同じことの繰り返し、あるいはさらに発展的な内容へと進むことができます。時間に頼らなくてもよくなる部分も増えてきますし、効率も良くなってきます。あるいは周りも時間をかけるから、時間だけじゃ追いつけなくなったりもする。
しかし締めくくる前に、もう一つ付け足したいことがあります。それが、今紹介してきたことを、誰よりも楽しそうに行おうということ。楽しそうにしていると、周りは悪い気はしないからです。
例えば設計ソフトの扱いに苦しんでいた時、周りは”f**k”、”Sh*t”みたいなワードを連発していました。イライラしてるのは、見て取れます。でも僕は一人、嬉々とした表情と態度をかもしだしながら、毎日設計ソフトを触っていました。半分は好きだから。もう半分は、周りへの印象操作。
特に、僕が目指してきたF1はチームスポーツ。やっぱり誰だって、できるなら一緒に働いてて気持ち良い人と働きたい。もし同じ実力の人が二人いて、一人は常に楽しそうにしていて、もう一人はよくイラつく人であれば、選ばれるのは前者の可能性が高い。
それに、イライラしたところで物事は良い方向に進まない。自分にだって腹が立ってくる。ストレスが溜まる。
イライラは自分にも周りにも、目の前の物事にも良い影響を及ぼさない。ならば、辛くてもひたすら楽しそうにやるぐらいの方がいいやん? って思う。
F1チームでインターンしていた時も同僚が、
「わたぽんがイライラしてるところを見たことない。」
「彼はF1での生活を心から楽しんでるみたいや。」
って話してました。
案外普段の態度って、見られてるんやなーと感じました。
わたぽんのまとめ的なにか
書いてみると、全て当たり前なことにも思えます。でも、今僕が書いてきたことを実際にできる人は、中々見当たらない。だって、辛いことも出てくる。相当好きでなきゃ、あるいは何か絶対にやめられない、負けられない理由がなきゃ、そう続くものではありません。
僕の生き方は「トップダウン型」、あるいは「川上り型」で、目標に対して何をするか、徹底的に考えて全て実行していく。だからF1の勝利を目指してどんな手を使っても勝ちに行く姿勢が大好き。
— わたぽん/Wataru Kawamoto (@wataponf1_uk) October 9, 2018
でもだからこそ、実行すれば能力がない人でも結果を出すことができるのです。
SHOWROOM代表の前田氏はこれを、「トップダウン型の生き方」と話しています。彼の本は努力型の人なら、絶対に読むとためになる。
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おすすめの方法ってわけではありませんが、どうしても達成したい夢や目標がある、どうしても負けられない戦いがあるという人がいれば、今日書いたことが参考になればなーと思ってます!
以上、わたぽんでした。ほなね!
わたぽんの簡単な自己紹介
わたぽん(@wataponf1_uk)
高校生の時に「F1マシンをデザインしたい!」という夢を抱き、F1の中心地:イギリスへ。サウサンプトン大学で宇宙航空工学を専攻中。未熟で失敗ばかりするも、その度に這い上がってきた。そして渡英4年目には、念願であったF1チームでのインターンも獲得。自分と未来を信じて、夢は叶えられると証明したい。詳しいプロフィールはこちら
ブログ「わたぽんWorld」について
僕、わたぽんの「F1のエンジニアになる」という夢を叶える道を綴るブログ。2014年に運営開始。夢に近づけば近づくほど、更新頻度が減っていきます。
テーマは夢とイギリス留学。僕の生き方が励みになると言っていただくことが増えてきて、とても嬉しいです!
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