ロンドンで一番うまいケバブを求めて、Mangal 1 Ocakbasiに行ってみた
こんにちは、イギリスで大学生してるわたぽんです。
ケバブケバブ。ついにこのブログでもケバブを主体として記事を書く日が来ました。最初のケバブレポートは住んでいるサウサンプトンのいつものケバブ屋…ではなく、ロンドンが舞台。(サウサンプトンのケバブ屋はいつでも書ける気がするんで、はい。)
先日ロンドンへ行ったときに、「ロンドンで一番うまいケバブ屋」なるものを、ツイッターのフォロワーさんから教わりました。もうこれは行くしかないなと。
僕が行かないで誰が行くのか。行かなければ自称ケバブ振興大使としての名が廃れます。
しかし一人で行くのもあれなので、イギリスに交換留学に来てた友達を連れてきました。何を隠そう、彼は留学に来て間もない頃、僕にケバブのおいしさを教わり、ケバブ化。以降ケバブフリークになった同士でもあります。
では、ロンドンで一番うまいとの呼び声も高い、Mangal 1 Ocakbasiに行ってきたレポです。ケバブに敬意を払って。
東ロンドンで噂のケバブ屋
ロンドンへ4日間行ってきた最大の目的がケバブだと言えば、8割の人はあきれるでしょう。なんでケバブやねんと。
そのケバブ屋に訪れるために、わざわざバスで20分乗らないといけません。イギリスにはケバブ屋が山ほどあります。もちろんロンドンなんか、日本でいうコンビニ並みにいっぱいあるのに…。
そして値段も道端でよく見かけるケバブ屋の2倍ほどします。
すべて、ロンドンで一番うまいと噂のケバブ屋、”Mangal 1 Ocakbasi”のことです。
実はフォロワーさん情報だけでなく、BRUTUSの「ロンドンで見る、買う、食べる、101のこと。」にも小さく載っていました。ケバブ好きか、雑誌のレイアウトについて研究してる人でないと、見つけられないところに紹介されています。
BRUTUS (ブルータス) 2015年 3/15号 [雑誌] 中古価格 |
また、TripAdvisorなんかでも、評価は4.5と高い。
TimeOut Londonでは、”Best Turkish Restaurant“にも選ばれています。
ケバブフリークのわたぽんは、それ以上の事前調査をやめ、当日に備えました。
店に行くまでの道のり
決戦は金曜日の夜。ケバブのために最高の時間を用意しておきました。
夜6時55分、ロンドン中心街を一日歩き周り写真を撮り終えた僕は、友達とZone1の北東の端、Old Street駅付近で落ち合います。ロンドンが誇る地下鉄網からはちょっと離れてるので、バスで行くことに。
Google Mapによると、そこから20分。バスの二階席でゆらゆら。
降りるバス停が分からないので、Google Mapと位置情報を利用して、適当なバス停に着くのを待ちます。
20分がたとうかというところ、そろそろ着くなと窓から眺めていて驚きました。なんと、道沿いにケバブ屋がめちゃくちゃあったのです。日本のコンビニを超え、自動販売機並みの多さ。笑えるのが、その3割ぐらいが”mangal”と名乗っていること。”Mangal”、”Mangal 1″、そして”Mangal 2”もあります。ちなみにMangal=バーベキューという意味だそう。
ロンドンのケバブ屋の名前ほど、個性のないものも珍しいかもしれません。”The Best Kebab”、”Mangal”、”The Best Turkish Kebab”の3つの店名を知っておけば、75%ほどのケバブ屋の名前を知っていることになります。
僕達はバスの中で興奮します。
「こ…これは凄い。ケバブストリートや…。」
そうこうしてる内に、Google Mapが教えてくれた適当なバス停に着き、ケバブストリートに降り立ちます。
バス停からケバブ屋まで50mほどだったのですが、その間でも4件ほどのケバブ屋がありました。僕はここに住んだらどんなに素晴らしい生活を送れるのだろうと目を輝かせました。デブになる未来しか見えません。
“Mangal 1 Ocakbasi”はケバブストリートからちょっと東に入ったところにあります。暗い2車線の道の傍にたたずむ、ぼんやりとした赤い看板の店。
ここが、ロンドンで一番うまいと噂のケバブ屋です。写真のせいもありますが、うーん、外見にその風貌はなし。
トルコ料理屋なのに、ケバブしかない店
“Mangal 1 Ocakbasi”をケバブ屋と呼べば、少し語弊があるかもしれません。僕は店内に入ってすぐに気が付きました。
「これはケバブ屋というより、トルコ料理レストランや」
ふつうケバブ屋と言うと、イギリスではこんな感じです。
しかしこのMangalは、ケバブ屋にしては綺麗な内装、ケバブ屋にしてはしっかりしたスタッフ、ケバブ屋なのにある奥には席がたくさん。そう、これはちゃんとしたレストランです。
しかも驚くべきことに、ケバブ屋なのに、「あのクルクル回って肉を焼く機械」がありません。ケバブ屋では必ず目立つ所に置いてある、あのケバブマシン。正式名称はなんなのかなと調べてみると、「ケバブグリル機」でいいみたいです。そのままやん。実はドイツ発祥で、ケバブの本場、トルコではあのクルクルケバブマシンは邪道らしい。
しかしそんなの知らない僕達。
「おい、ほんまにここケバブ屋かよ。」
失礼な人間です。しかし見よ、この串刺しにされた肉を!こいつらが、あの神聖なケバブへとなっていくのです。
炭火で軽快に焼かれるケバブ達。
調理風景に足が止まりながらも、店員に促され店内へ。席につくと、ケバブ屋なのにフォークとナイフ。メニューもしっかりある。すごい。
メニューを見ると、どうもメインはケバブしかないようです。そんなにケバブを主張しなくても、ちゃんとケバブ食べます食べます。選んだのは”Sis Kebab”と”Cop Sis”(両方10.5ポンド)。どちらもいわゆるシシケバブで、串ごとグリルの上で焼かれたラム肉の塊です。店員さんに尋ねると、この二つの大きさは切り方だけのよう。
そしてせっかくなので、アペタイザーとして”MIX MEZE(4種類の何かのディップ盛り合わせ、6.5ポンド)“も注文。
2016.12.29 追記:
なんとこのお店、お酒の持ち込みもオッケー。店員さんも慣れた手つきで、瓶のふたを開けてくれます。2回目の訪問ではビールとワインを持ち込み、ケバブやMix Mezeをつまみに。至福。
僕達は高まる期待に声が弾みつつも、やっぱり抑えられずニヤニヤしながら話していました。
待望、ケバブ登場の時
ほどなくして、パンが登場。
この店ではパンは無料、おかわり自由。
そしてすぐに、ディップ盛り合わせも登場。
このディップがほぼ謎だったので後で調べてみましたが、
- 奥の黄色っぽいの:Humus(豆系、すっぱめ)
- 右の赤いの:Ezme Salata(トマト系)
- 手前の白いの:Casik(爽やかガーリックソースのよう)
- 左の謎の:Patlikan Salata(焼いたナス、パプリカ等をヨーグルト&バターソースで和えたやつ)
Casik以外は慣れない酸っぱさがありますが、すぐに慣れます。特にHumusはイギリスのスーパーでもよく見かけるもので、なかなかいけます。写真なんて適当に撮って、冷めてもうまいパンと共に、どんどん口に放り込んでいく。
実はもうこの時点で、二人とも”できあがって”いました。気分良くなるのにお酒なんていらないんです。おいしい食べ物があれば、十分なんです。
とりあえずの空腹が満たされ、中東の味に舌鼓を打ちつつテンションも落ち着いてきた頃。
時が来たようです。
いよいよ、メインの登場。
あれ。
これが…ケバブ…?
ケバブってこういうのじゃないの?
常識が、見事に覆されました。
お皿にてんこ盛りの肉。そして負けじと別の皿に盛大に盛られたサラダの山。
これが…10.5ポンドケバブの実力…(写真は二人分。)呆気にとられた、嬉しい驚き、なんでもいいけど、とにかく初めて見る者を圧倒させる力がありました。
フォークでつつかれたケバブ。
ケバブの下に隠されていた生地で、ケバブとサラダが包まれる直前の図。
うまい、うますぎる…。ケバブというより、焼肉。又はステーキです。焼肉かステーキで揉めたので、「ケバブを超えたケバブ」ということで決着がつきました。
僕のささやかなおすすめは、このケバブを先ほど紹介したディップの一つ、Casikにつけて食べること。
ケバブとガーリックソースのコンビネーションは、エビフライとタルタルソース、サンマとゆず風味の大根おろし醤油のようなもの…だと個人的には思っています。そのままでも十分おいしく、食べ過ぎてしまうほどですが、爽やかなCasikと濃厚なケバブの相性も抜群です。
ケバブに10.5ポンド高いんちゃう?
そんなこと最初言ってましたね。ごめんなさい。このケバブを10.5ポンドで食べれるのなら、僕は喜んでお金を出します。
ケバブを一つ一つ、丁寧に。しかし同時に一気に平らげました。そしてまだまだディップが残っていたので、パンのおかわりをもらい、アペタイザーをデザート代わりに。
味だけでなく、量でも満足。幸福度指数は最高値。こんなに幸せな食後もなかなかない。食後、しばらくお互いにケバブへのお礼の言葉を述べた後、しばしの間を置きます。そして店員さんを呼び、チェック。
いやーうまかった。とお金を準備していたら、なにも頼んでないのに、得体の知れない物が運ばれてきました。
な、なんやこれは…。食後のお口直しってやつか…。マジでここ、ケバブというより焼肉やん…。
もう、甘すぎず、結構いける味だったってことしか覚えていません。
ちなみにちゃんとしたデザートが欲しい方には、”Baklava”がおすすめです。トルコのデザートなんですが、層状に重なったパイのようなもので、染み出る甘さが病みつきになります。(写真は別の店の物)
お口直しを頂いた後、支払いを済ませます。サービス料はケバブ代に含まれているよう。そして店を後に。
出る前に、最後にもう一度だけ、ケバブに別れをつげます。
「また戻ってくるからな」
ケバブ「おう」
店を出たら夜のケバブストリートに出て、満足気にバスに乗り込みましたとさ。
お店の基本情報(2017年6月現在)
- 正式?店名:Mangal Ocakbasi Restaurant
- 場所:10 Arcola Street, off Stoke Newington Road London E8 2DJ
- 営業時間:毎日営業、12-24時。
- 行き方:バス、又はタクシーがおすすめ。バス停は”Shacklewell Lane”というところが近いところの一つ。67、76、149、243番が通っています。
- 価格:
イートイン…一人10.5ポンド~、
テイクアウト…5.5ポンド~ - お酒持ち込み可能(後日、赤ワインを持ち込んだ。至福。)
- ホームページ:(どうもホームページなくなったみたい…店は2017年6月にも元気に営業してました。)
- Facebookページ:Mangal Ocakbasi
- 一言アドバイス:似た名前、同じ名前のケバブ屋が多いので、間違えないように注意。
わたぽんのまとめ的なにか
ケバブの新境地を開いたような気分です。トルコに行けば、こんな店がわんさかあるのかと思うと、興奮します。しかしとりあえずはイギリス・ロンドンで、おいしいケバブを。中心街からは少し離れていますが、(ケバブ好きなら)行く価値しかありません。ロンドン一番の噂は、伊達ではありませんでした。
ケバブの記事書くの、楽しいですね。
以上、わたぽんでした。ほなね!
わたぽんの簡単な自己紹介
わたぽん(@wataponf1_uk)
高校生の時に「F1マシンをデザインしたい!」という夢を抱き、F1の中心地:イギリスへ。サウサンプトン大学で宇宙航空工学を専攻中。未熟で失敗ばかりするも、その度に這い上がってきた。そして渡英4年目には、念願であったF1チームでのインターンも獲得。自分と未来を信じて、夢は叶えられると証明したい。詳しいプロフィールはこちら
ブログ「わたぽんWorld」について
僕、わたぽんの「F1のエンジニアになる」という夢を叶える道を綴るブログ。2014年に運営開始。夢に近づけば近づくほど、更新頻度が減っていきます。
テーマは夢とイギリス留学。僕の生き方が励みになると言っていただくことが増えてきて、とても嬉しいです!
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