イギリスで最も上のパブへの道のり【後編】 – Tan Hill Inn

前編では、イギリスで最も標高の高いパブ:Tan Hill Innへの道のりを描きました。

Yorkshire Dales国立公園内にあるパブへ。南から北へ走り抜ける、羊に囲まれたドライブ。

イギリスで最も上のパブへの道のり【前編】- Yorkshire Dalesでのドライブ
パブと言えばイギリス、イギリスと言えばパブ。 僕のインターン中に住んでいる小さな村には、スーパーも郵便局もないのに、なぜかパ...

 

後編はその道が一車線になり、さらに荒々しくなります。

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一本道・電話ボックス・迷える小羊

Hawesという、Yorkshire Dalesの中心部にある村を超えたあたりからは、道がさらに狭くなります。

クネクネと、ひたすら登り続ける。

道路わきは石垣に囲まれていることが多いです。以前Peak Districtに行った時にも、同じような石垣がたくさん散らばってました。緑の丘の上に張り巡らされた石垣は、まるで”パズルの切れ目”のようにも見えます。

実はこの石垣がなんなのか知らなかったのですが、今回のドライブでやっと分かりました。

羊です。

これは羊が逃げていかないように作られた、石の壁。地底活動の少ない現代のイギリスでは、地震がほぼほぼありません。だから、石垣も昔からずっとずっと残っています。

でも時より、石垣を乗り越えた羊も見かけました…。

荒野の迷える羊たち。

 

スコットランドでもそうでしたが、羊は3~6頭ほど固まって、一緒に行動していることが多いようです。そういうと同行者は、

「でもたまに一匹で、ポツンとしてるやつもいるよ。」

と、最新の羊情報を披露してくれます。

「ほら、クラスでもいるやん。一人で何かすることが好きな人。」

羊にもイジメやはみられるということはあるのでしょうか…。

 

 

ところどころ数件の家で成り立った小さな村や、サイロを通り越していきます。

かなり人里離れた土地だというのに、なぜかロンドンでおなじみの赤い電話ボックス。”COINS NOT ACCEPTED HERE” – 過去には都市部との重要な連絡手段となっていたであろうこの電話ボックスも、今となってはもう使えないみたい。

 

 

Tan Hillはその名の通り、Yorkshire Dalesに、あるいはイギリス内にたくさんある丘の一つ。

途中、どっかで見たことがある鳥がちらほらと。なんとなくの記憶で後で調べてみたら、雉でした。日本では高級食材にもなる雉。イギリスにもいたんですね。良いものを見ました。

この道をもう少し走ると、いよいよTan Hill Innに到着です。

 

イギリス最高峰のパブ

Tan Hill Innは、唐突に現れます。

というか、他に何もない中で、目につく建物といえばTan Hill Innしかありません。

クリスマス直前の寒い時期ということもあり(ここは1年中寒そうですが)、車はちらほら止まっているものの、混んではいません。

中はパブの立地を考えてみればかなり人が入ってましたが、意外と広いダイニングスペース。多すぎるという印象はありません。夏はどうなのでしょうか?

ちょうど空いていた薪ストーブの前に座ります。クッションはおなじみの、ヒツジ。かわいい…。

記念にビールをハーフパイント。頼んだのはBlack Sheep Ale。イギリスではテスコでも売ってる全国区のエールビール:Black Sheep Aleですが、生まれはYorkshire Dales付近のBlack Sheep Breweryから。同行者は同じビール工場で作られたCabaabaa(カバーバー)を。カバーバーは飲みやすかった。(イギリスの法律では、ハーフパイントなら飲酒運転にはなりません。2017年時点。)

パチパチと木炭がゆっくりと燃える音。
強風と寒さに覆われた外とは、別世界のような火のぬくもり。
少しのイギリス伝統のエールビール。

暖炉の火は、人を簡単に幸せにしてくれます。

 

クリスマスシーズンということもあってか、暗めのバーカウンターの周りには、イルミネーションが施されていました。

 

奥の部屋などでは静かにランチを楽しんでいる人々もいます。

しかしバーカウンター近くのテーブルでは、おじさん4人が集まって、ビール片手にトランプ。冗談を言い合いながら、楽しんでいます。僕が写真を撮っていると、こっそり決めポーズしてるおじさんも。

おじさん「おいおい、Youtuberなんだろ。楽しみにしてるぞ。(ニッコリ)」

 

…ぶれちゃった…。
残念ながらYoutuberではなく、写真も動画も下手くそなF1エンジニアの卵です…。

 

一応”地元”の方たちのようで、常連客。2週間前は雪がよく降ったと笑ってました。みんな愉快に話しかけてくれます。幸い、僕が訪れた時は束の間の雪解け期。

一応道としては、三方向から来られますが、どの方向に行っても楽しいドライビングになります。最高です。何もありませんが、雉と羊と絶景は待機しております。

前編でも紹介しましたが、パブの裏手には大きな岩が。

この岩には登ることができるのですが、その日のTan Hillは身の危険を感じるほどの強風。何もない分、風を遮るものもない。感覚では、防災センターで体験した台風の風よりも強かった…。飛ばされたら、そこは荒野。

 

Tan Hill Innは、そんな強風とは無関係に、平和で、何もかもがゆっくりと流れている空間でした。暖炉の温もり、木の安らぎ、人々の優しさ…。できることなら、もっと長くいたかった。だけどその日、後で他の店で食べたいフィッシュアンドチップスがあるというくだらない理由で、ビールを少ししか飲まずにすぐ帰ってしまいました。残念だし、申しわけなさすら感じたほど。

黙って出るのもと思い、帰り際に店主へ挨拶。

「今度は泊まりに来てみてや!」

 

Innと名乗ってるだけあって、売りはパブだけではなく、宿泊も可能。2017年に部屋の内装が一新されたということもあり、ぜひまた近いうちに訪れてみたいです。

 

わたぽんのまとめ的何か

Tan Hill Innのホームページは面白いことに、英国内のパブのホームページグランプリで優勝したこともあるほど、よくできています。

パブの歴史を見てみると、過去にはラジオ放送を行ったり、ホームページも比較的早い時期に作成したりするなど、積極的な一面もあります。お客さんが来るのが簡単ではないからこそ、色々と工夫を重ねているようです。

 

今回はフィッシュアンドチップスに焦り車を飛ばしていきましたが、本来の楽しみ方はスローライフ – のんびりと過ごすことでしょう。Yorkshire Dalesの大自然の中で、ウォーキングなんかを楽しんで。夜は少し、イギリスのエールビールに挑戦してみて。

以上、わたぽんでした。ほなね!

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わたぽんの簡単な自己紹介

わたぽん(@wataponf1_uk)
高校生の時に「F1マシンをデザインしたい!」という夢を抱き、F1の本場:イギリスへ。サウサンプトン大学で宇宙航空工学を専攻中。未熟で失敗ばかり経験するも、その度に這い上がってきた。そして渡英4年目には、念願であったF1チームでのインターンも獲得。夢の力を証明したい。詳しいプロフィールはこちら

ブログ「わたぽんWorld」について

僕、わたぽんの「F1のエンジニアになる」という夢を叶える道を綴るブログ。2014年に運営開始。夢に近づけば近づくほど、更新頻度が減っていきます。
テーマは夢とイギリス留学。僕の生き方が励みになると言っていただくことが増えてきて、とても嬉しいです!

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Comment

    • Miho Attygalle
    • January 12th, 2018

    初めまして。娘が10月より、イギリスに4年行くことになり、関連情報探していたら、このブログが、出てきて、読ませていただきました。18歳の時から、イギリスで、夢に向かって勉強されているのですね。娘も化学で、そうやって過ごしていくことになると思うので、とても参考になりました。ポストエーレベル受験のため、早く合否がわかり、準備にも時間があります。7月に卒業した高校が、色々協力してくれたので、イギリス受験はアメリカ受験に比べるとストレスがありませんでした。オーレベル、エーレベルどちらもスリランカで受けました。今は、ギャップイヤーとも言えますが、ニューヨーク州の工科大学に行っており、5月に一年生終えてから、退学して、秋からイギリスということになります。その頃もまだイギリスにいらっしゃいますか?ところで、私も娘も、京都が大好きで、全ての季節を経験するのが夢です。私自身は東京で生まれましたが、20代前半からずっと、国外で暮らしています。

    • Miho Attygalleさん
      はじめまして、コメントありがとうございます!返信が遅くなり申しわけございません。
      国際色豊かなバックグラウンドですね。僕はまだまだイギリスにいることになりそうです。果たして、見返してみればどれだけ参考になることが書けているのか分かりませんが、もう少し留学生としてブログも書けたらと思っています^^

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プロフィール

わたぽん(@wataponf1_uk)

高校生の時に「F1マシンをデザインしたい!」という夢を抱き、F1の本場:イギリスへ。サウサンプトン大学で宇宙航空工学を専攻中。未熟で失敗ばかり経験するも、その度に這い上がってきた。そして渡英4年目には、念願であったF1チームでのインターンも獲得。夢の力を証明したい。 詳しいプロフィールはこちら


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