【雑記】22歳の感覚
濁流が押し寄せる音が聞こえてくる。
22歳。
日本の大学に行っていれば、きっと卒業していたであろう歳。同級生達の中には大学院に行く者もいれば、就職した人もいます。平日の昼間にちょっと集まろうぜ!なんて言える同級生、中々いない。
なんだか遊びの時間が終わったみたい。
自分だけが未だ、夏の京都で平日の昼間っからカフェで涼んでいて、昔っから変わっていない。
2年ぶりに日本に帰ってきて、街も周りも変わった。おなじみの街を歩いているはずが、知らないものに囲まれてるなんてことはザラ。変わっていないのは、まるで自分だけのよう。タイムスリップしたみたいに。
あるいは自分こそが、変わったのかもしれない。
今まではずっと若さで生きてきた。
イギリスへ行く時は「若いのに偉いねえ」と言われ、
F1チームに入った時だって、若いのが来た!と優しくしてもらった。
自分でもそう思っていた。失敗したって、若いし、まだまだこれからや!!と奮い立ってきて、好きなことやって生きてきた。例え難しい局面に直面しても、結局はうまくいくんやと考えてきた。考えの凝り固まった人達をバカにして、若さこそが特権と言わんばかりにあることないこと書き散らかして。
考えが甘けりゃ、「若かった」で済ませばいいやん?
そう言ってる間にも、時計の針は止まらなかった。
ずっとお気楽者でいた、夢追い人の理想主義者できたけれど、ここにきてちょっと、怖くなっています。
このままでいいのかなって。
お金や時間、そして人生において自分に何ができるかなど、今までポイッと投げ捨てていたことを、もうちょっとしっかり考えなきゃいけないのかもしれません。後回しにしていたら、あっという間に旬は過ぎる。
理想はあくまで空想の世界で完結していて、現実はそう思い通りには進みません。夢を追ってきて痛いほど実感していることであり、同時にちょっとずつ恐怖にさえ思えてきています。
それでも理想はやっぱり理想で抱きたいし、むしろ理想をアップデートさせたい。
これで合ってるのかな?
“まだ”22歳やし?それとも”もう”22歳やし…?
歳を取ったなと思います。
まだまだ若いと思っていたのに、22歳になって。このままあっという間に23歳が来て、大学も卒業するのだと思う。今まで通り目の前のことをこなしてくだけじゃ、30歳も40歳もすぐそこ。そんな気がしています。
なんやかんや、まだまだだと思っていた節目が、近づいてきているように思えます。一般的に見ればまだまだまだ若いのは分かっているけれど、そんなこと言ってたらデッドラインはすぐに来ます。
ああ、やっと自分も、オトナに近づいてきてるってことなのかな。
それでも自分を年寄りだなんて、老け込みたくない。
今の僕は、初めて夢を抱いた時の僕とは違う。
イギリスに来る前の僕とは違う。当時は何も知らなくて、何もできなかった。
もちろん今だって、何ができるのか怪しいし、その点何も変わっていないのかもしれません。それが逆に、焦りになってくる。自分がこの期間で得たものは何か?何を捨ててきたのか?何をこの先に活かせるのか?
22歳ってまだ若くて何も知らない。
知った気になってるのは、自分だけです。
絶対に言いたくないです。「あの頃こうすればよかった」みたいな。その想いは、今も変わりません。
僕はもう高校生にはなれないし、
でも32歳にだってなれません。
今は22歳で、今何ができるのか?それが全て。消えたものはもう戻ってきません。
今を全力で生きろ、なんてクサい言葉は嫌いだけど、でも結局そうなんやんなと思ってしまう。
あえて今言うけれど、僕の22年間は僕にとって充実してたと思ってます。
たくさん失敗してきた。だけどそれを上回る高揚感と、自分自身の人生を生きてきたという実感。激しい心の動きに従うこともできた。時々行き過ぎた。最高。人生せっかくなら、こうでなくっちゃ。褒められることは褒めておこう。
同時に、今とこれから、何をするのが正しいのか見極めたいという気持ち。
分かってます。
何が正しいのかなんて、今から分かるわけがない。だから世の中から占いが消えない。みんな不安なんです。それでも考え続けたい。これからのベストは何なのか?22年分のちっぽけな経験を材料にして。
最近取り入れた事。
グーグルクロームのトップを見るたびに、自分の年齢を意識する。淡々と増える数。ちょっと怖い。でもその怖さこそ、今考えてることに繋がってる。今この年齢で出来る事は何か、今この歳からすべき事は何か?…こう呟いてる間にも、年齢は増えてる…。 pic.twitter.com/p7xNbdyfug— わたぽん/Wataru Kawamoto (@wataponf1_uk) 4 August 2018
レースの世界では、時間こそが全て。
時間がくれば、秒針に合わせてレースはスタートするし、遅れたらつまり、レース失格。走る権利すらありません。どれだけポテンシャルの高い車でも、完成が間に合わなければどんな言い訳も通用しない。
そしてひとたびスタートしてしまえば、0.001秒差を争う世界。
時間を制する者が、レースを制する。
「果たして、僕のレースのスタートはいつなのか?」
15歳の頃はそう考えていたけれど、違いました。もうスタートしていた。周りには0.001秒でも速く走るため、必死になっている人もいました。その中でいつスタートなのかな?って、バカにもほどがある。
幸い、人生には出遅れによる失格というものが厳格にはないらしく、15歳になって僕は本当の意味での僕の人生をスタートさせられたように思っています。
そして7年がたって、今何周すぎたのだろう?何周まであるのだろう?等と考えています。
このまま全力で走り続けるの?それともピットストップする?誤ったらクラッシュしてリタイアになってしまうかもしれないよ?
一つ言えることは、今のままでは僕はレースに負ける。誰に?というわけじゃないけれど、そんな気がしてます。
どこかで戦略を変えなきゃいけないのかもしれません。
プランAのままずっと最後まで快走なんてことは稀で、重要なのは自分がどれだけその時々でのベストを選べるか。昨日のベストが今日のベストとは限りません。
いち早く状況を察知し、対応できた者が生き残る。優位になる。それがレース。
もしかしたらもう、その時は来ているのかもしれません。あるいは、実はもうちょっと先のことなのかもしれません。今までだって色々変えてきたけれど、この先も予断は許されない。
一番最初に変化を感知できるのはドライバー。そう、自分の人生においては、紛れもない自身自身のはず。
感覚を研ぎ澄ませ、22歳。
以上、わたぽんでした。ほなね!
わたぽんの簡単な自己紹介
わたぽん(@wataponf1_uk)
高校生の時に「F1マシンをデザインしたい!」という夢を抱き、F1の中心地:イギリスへ。サウサンプトン大学で宇宙航空工学を専攻中。未熟で失敗ばかりするも、その度に這い上がってきた。そして渡英4年目には、念願であったF1チームでのインターンも獲得。自分と未来を信じて、夢は叶えられると証明したい。詳しいプロフィールはこちら
ブログ「わたぽんWorld」について
僕、わたぽんの「F1のエンジニアになる」という夢を叶える道を綴るブログ。2014年に運営開始。夢に近づけば近づくほど、更新頻度が減っていきます。
テーマは夢とイギリス留学。僕の生き方が励みになると言っていただくことが増えてきて、とても嬉しいです!
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